玄関は、生活のオンとオフを切り替える場所。「行ってきます」と元気に学校や仕事に出かけ、「ただいま」と帰ってきてホッとする、そんなスイッチを切り替える大切な空間。
さらに、お客様が家に来て最初に目にする「家の顔」でもあります。玄関のインテリアが家全体の印象に直結するといっても過言ではありません。
家全体のインテリアをおしゃれにセンスよくしつらえるのは難しくても、限られたスペースの玄関だけなら理想のインテリアをつくることが可能です!
今回は、日々の行き来はストレスを感じずスムーズに、急な来客にも慌てず気持ちよくお客様をお出迎えできる、そんな夢のような玄関インテリアを作るコツと実例をご紹介します。
目次
1.おしゃれなのに使いやすい玄関インテリアを作るコツ
毎日使う玄関は、とにかく使いやすいのが一番。ただでさえ限られたスペースなのに、物が散乱して出入りがスムーズにできなかったら、「おしゃれに飾ってよく見せたい!」という気持ちすらわいてきませんよね。玄関に置くと日々の使い勝手がアップするアイテムの紹介と、取り入れ方のヒントをご紹介します。
1-1.「鏡」を置いて広く、明るく。身だしなみチェックも!
「身だしなみチェック」は靴を履いた状態でするのがベスト。玄関に姿見ひとつあるだけで、自信をもって外出できますよ。置くスペースがない場合は、軽量で壁に貼れるタイプを選んでください。鏡は部屋を広く見せてくれる効果もあります。
1-2.ひとつあれば玄関の動きがスムーズに!ベンチを置こう
ブーツやストラップ付のサンダルなどを履くときに便利なベンチ。たくさん荷物を持ち帰った時の一時的な荷物置き場としても活躍してくれます。ベンチを置くスペースがない時は、スツールでも充分。下に収納のついたものを選べば、折り畳み傘やその日に履いた靴を休ませるスペースとしても利用できますよ。
1-3.光の演出で玄関をグッと雰囲気よく仕上げる
どうしても暗くなりがちな玄関は、光の効果を見せやすい場所ともいえます。必要な明るさを確保して足元を安全に保ちつつ、床や壁への反射を効果的に取り入れて。昼と夜で異なる表情を作るのがおすすめです。
玄関収納の下に間接照明を取り付けた例。床の反射が足元をふんわり照らしてくれます。天井のダウンライトとの相性も抜群。
壁面のフックにインテリアライトを掛けて玄関にインパクトをプラス。点灯しているときはもちろん、消えているときもインテリアにひと役買ってくれます。
1-4. 収納は「すっきり隠す」を基本にする
家の外で使うものと中で使うものが混在しがちな玄関。収納は「すっきり隠す」を基本にしましょう。靴を出しておくのも家族一人につき一足まで、などあらかじめルールを作っておくといいでしょう。目に見える日用品をなくすと、インテリアの飾りや装飾がグッと引き立ちます。
2.テイスト別!玄関インテリア実例
玄関インテリアのメインに利用するのは、自分の好みのものが基本。自分らしさの伝わる物を厳選して、日々の出入りを気持ちよく、来客にも自慢できる玄関インテリアを完成させた実例をご紹介します。
2-1.シンプル&ナチュラル
シンプルな白い玄関収納に、お気に入りの雑貨をセンス良く並べて。ディスプレイから住む人の人となりを想像できる、インテリア初心者にも取り入れやすい手法。
シンプルな空間に、細い黒枠のフレームをアクセントに添えた北欧スタイルの玄関。花瓶に入れて高さを出したり、フレームの前に横にして添えたり、グリーンのしつらえが参考になりますね。
置く物を極力まで減らし、余白を楽しむようしつらえた玄関は、北欧風とも和風とも感じられるインテリアスタイル。空気までも清々しく変えそうな無駄のない空間です。
北欧デザインのファブリックが印象的な玄関。雑貨だけでなく、布やマットでインテリアスタイルを整える方法も一手。
星形の照明が印象的な玄関。雑貨を飾るスペースがなくても好みのインテリアスタイルをつくることができますね。
壁の一面をカラークロスにすると、それだけで空間がグッとおしゃれな印象に。玄関を素敵に見せたいけれどディスプレイに自信がない人におすすめ。
ベンチやミラーなどの機能的なアイテムを好みのインテリアスタイルで取り入れた玄関。観葉植物の鉢にも布製カバーをつけるなど、細部にまでこだわりが光ります。
掃除道具や傘立てなど、生活道具のデザインも厳選すれば、ただ置くだけでインテリアになります。使う物ひとつひとつを丁寧に選ぶ姿とセンスの良さがにじみ出ています。
フレンチカントリーテイストの玄関。ここまで作りこむことはできなくても、テラコッタタイルやレンガ、観葉植物、雑貨など、アイテム選びの参考になるヒントが満載です。
真っ白な空間にモノトーンのアクセントクロスと玄関マットが空間を引き締めるアクセントに。壁に取り付けたリーフ型のミラーの映り込みも効果的です。
2-2.シック&エレガント
大理石調のタイルと黒い玄関収納のコントラストが洗練された雰囲気。ハイバックのデザインチェアや絵画が空間に高級感をプラスしています。
ブルックリンスタイルの玄関。玄関収納の取っ手と飾り窓の黒が空間の引き締め役に。絶妙に色の異なる床と壁の木材が空間に奥行きを感じさせ、より高級感ある印象に。
どこかエキゾチックな雰囲気漂うインテリアスタイル。大理石調の床が高級感をアップしています。さりげなく壁に取り付けたフックは、コートや服飾小物掛けとして重宝しそう。
モノトーンでシックにしつらえた玄関は、黒の分量を抑えることで明るい印象にまとめています。鏡の映り込みを上手に活用し、玄関を広く見せています。
上品で大人っぽい雰囲気のディスプレイの参考例。ボリュームを出したドライフラワーや枝に絡ませたインテリアライトなど立体的に飾るセンスはぜひ真似したいところ。
キャンドル、アロマ、お香と五感を刺激するアイテムを品よく飾った玄関。ミラーやキーケースを置く台など、機能的アイテム選びの審美眼もお手本になりますね。
2-3.ワイルド&ジャンク
古材やアイアンの家具や雑貨を取り入れて完成させた玄関。カゴにフットケアグッズをまとめたり金属のオブジェに帽子を掛けたり、ディスプレイと日用使いを絶妙にミックスさせた空間です。
ビーチハウスを意識したインテリアスタイルの玄関は、ラフな印象のシューズラックとスリッパ立てがポイント。家の中に入るたびにワクワクしそうですね。
使い込んだ風合いのある板を壁一面に貼った西海岸スタイルの玄関。流木を利用したような壁のオブジェや海の写真が雰囲気をグッと盛り上げています。
武骨な印象の土間に、黒をディスプレイの引き立て役にしたカッコいい空間。床に直接フレームを置いたり存在感抜群のススキを飾ったり、センスの良さが光ります。
3.空間をワンランクアップしてくれるおすすめアイテム
香りは家族だけでなく、お客様への五感のおもてなしとしてぜひ取り入れてほしいアイテム。玄関特有のニオイを消してくれるだけでなく、気持ちをリフレッシュ&リラックスさせてくれますよ。
3-1.香りで癒すアロマディフューザー
アロマランプも香りを取り入れるアイテムとしておススメ。照明や加湿器の役割も兼ねてくれますし、床においても様になるので玄関に物を飾るスペースがない人でも取り入れられます。
3-2.オブジェとしても使える個性派の花瓶
玄関に生花があるだけで、空間が生き生きします。できれば絶やさず花を活けておきたいところですが、日々の生活の中では続けられないことも。そんな時、花瓶を個性的なものにしておくと、花がなくてもオブジェとして玄関に華を添えてくれます。
使い込んだ風合いのホーローのジャグ。日用品を活用した花瓶はアンティーク調の花はもちろん、かわいらしい小花も似合います。バラを切らなくてもそのまま飾れるくらいの高さがあると、インテリアとしての存在感が出るだけでなく、活けるのも楽ちん。
シンプル&ナチュラル派におすすめ。花ではなくグリーンを一枝挿すだけでも様になりますね。サイズ違いで並べるだけでおしゃれに見えるから不思議。
デザイン性の高いジョーロも花瓶として十分利用できます。身の回りの物を使いこなすこなれた人という印象を与えられるかもしれません。
シンプルなガラス瓶は数で勝負!がおしゃれ。ビーカーや薬瓶など、理系のお堅い雰囲気と植物の柔和な表情のコラボが、洗練された印象を生み出します。
さりげない野花も、こうして一輪ずつ小さな空き瓶に挿すだけで立派なインテリアに。木製の枠がインテリア性をグンとアップ!花屋さんで売られているミニブーケをばらして利用してもいいですね。
インテリア性抜群のメスシリンダー型の花瓶。お手入れが簡単だけれどおしゃれに飾るのが意外と難しいドライフラワーを飾るのにぴったりです。
シック&エレガント派さんにおススメの一点投入アイテム。花瓶に花を活けるというより、花瓶に花を添えるというくらいのバランスがベスト。
3-3.おもてなしの心を伝えるウォールステッカー
貼ってはがせる、賃貸の方でも取り入れやすいウォールステッカー。文字でダイレクトにおもてなしの気持ちを表現してもよし、空間に遊び心を取り入れるアイテムとして利用してもよし。アイデア次第でさまざまな空間を演出できます。
ステッカーの花と本物のグリーン。平面と立体の組み合わせが空間に奥行をもたらし、表情豊かに仕上げています。
まとめ
玄関のインテリアの作り方を紹介しました。
玄関はまずは使いやすいことが一番!姿見やベンチといったお役立ちアイテムを積極的に取り入れて利便性を高めましょう。
その上で、自分らしい、家族らしいと思うアイテムをセレクトして飾ってみましょう。生花や香りなど五感を刺激するアイテムを仕上げに置くと、空間が生き生きします。
お気に入りの玄関インテリアを取り入れた後は、玄関を綺麗に保つポイントもチェックしておきたいところ。ぜひ「玄関掃除の手順」も参考にしてみてくださいね。