「家は日当たりが良く、日中を通して部屋が明るい南向きがいい」
と一般的に考えられています。実際にマンションも南向きのお部屋は人気が高く、他の方角のお部屋に比べて販売価格が高めに設定されていることもあります。
しかし本当に、南向きだけがベストなのでしょうか?
実は「万人にとって南向きがいい」と断言はできません。例えば日中はずっと留守にしている人にとっては、他の方角でも問題ないかもしれません。また午後に活動を始める人にとっては、朝日が入らない方角の部屋が合っていることもあります。
このように、どの方角のマンションを選ぶべきかは、生活スタイルによって異なります。自分の生活スタイルと、方角別のお部屋の傾向を知って、最適な方角選びをしましょう。
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・生活スタイルから考えるお部屋の向き
・家事動線のよい間取りの選び方
方角を決めるときの3原則
生活スタイルによって、ベストな方角は変わる
マンションの方角を決める時に重要視するべきは、自分の生活スタイルです。例えば朝型か夜型、日中家にいることが多いのか少ないのか、など自分の生活スタイルを把握しておきましょう。
方角を決めるときは、部屋の用途と使う時間帯、その部屋に日が当たる時間帯を確認する
一般的に、マンションにおける「○向き」とはバルコニーがある方角のことです。外廊下型のマンションでよくある間取りのパターンは
- バルコニー側にリビングとダイニングだけがある
- バルコニー側にリビングとダイニング、洋室がある
という風になっており、全ての部屋がその方角を向いているわけではないことに注意が必要です。
方角を決めるときはまず「どの部屋をどう使うか」を決めて、その時間に部屋に日が当たっている必要があるかどうかを確認してみましょう。
マンションの方角は、売却査定額に影響することに留意する
いずれマンションを売却する予定がある人は、売却査定額への影響も考えおきましょう。一般的には、日当たりが良く人気の高い南向きが高く評価され、日が入りにくい北向きは評価額が低くなる傾向があります。
しかし北向きでも、その方向に海や夜景、歴史的建造物などがあって眺望が良い場合は、高く評価されます。逆に南向きであっても、隣接した建物で日当たりが悪くなっている場合などは、評価額が必ずしも高くなるとは限りません。
また地域ごとに人気のある方角が異なることもあります。
マンションの評価は方角だけで判断されることはありませんが、まったくの無関係というわけでもありません。将来的に売却の予定がある人は、方角も考慮に入れた方が良いかもしれません。
【方角別】部屋の傾向と、おすすめな人まとめ
東向きの部屋の場合
傾向
- 朝から日が入るので、午前中は部屋が明るく、電気を付けずに過ごせる
- 朝日で目覚めやすくなる
- 午後以降は洗濯物が乾きにくくなる
- 午後以降は日が入りにくいので、部屋が暗く暖まりにくい
【夏】午後部屋の気温の上昇を防ぎ、比較的過ごしやすい
【冬】午後部屋の気温が上昇せず、部屋が冷えやすい
こんな生活スタイルの人におすすめ
- 午前中は家で過ごし、午後以降外出することが多い人
- 午前中に家事をする習慣がある人
東向きのマンションは、朝早い時間から活動する方におすすめです。朝日で部屋が明るくなるので、体も目覚めることができ、気持ちの良い朝を迎えることができます。
居室は、東向きと西向きになる場合が多いです。
朝起きるのが苦手な人は東向きの部屋を寝室にする、朝はゆっくり眠りたい人は西向きの部屋を寝室にするなど、生活スタイルで部屋の配置も決めやすい点も魅力の1つです。
西向きの部屋の場合
傾向
- 午後にかけて日が入り、午後部屋が明るい
- 朝眩しくならず、ゆっくり眠れる
- 午後から直接光が入り、午後部屋が暖まりやすい
【夏】日が差し込む時間が長く、部屋の気温が上昇しやすい。午後以降は部屋が暑く感じる
【冬】午後部屋の気温が上昇し、午後以降は部屋が暖かく感じられる - 家具や床などが日焼けしやすい
こんな生活スタイルの人におすすめ
- 午前中はゆっくり眠りたい人
- 午後から活動する習慣がある人
- 午後は家で過ごすことが多い人
西向きのマンションは、午後から活動することが多い人におすすめです。お昼に洗濯物干しても、夕方頃までに乾きやすいでしょう。
西向きのマンションは、東向きマンションと同様、西向きと東向きに居室があることが多いです。
朝起きるのが苦手な人は東向きの部屋を寝室にする、朝はゆっくり眠りたい人は西向きの部屋を寝室にするなど、生活スタイルで部屋の配置も決めやすいでしょう。
部屋に直接光・間接光が入る時間が長く、明るいのも特徴です。
南向きの部屋の場合
傾向
- 一年を通して部屋が明るい時間が長い
- 日中通して部屋が暖かい
- 洗濯物が乾きやすい
- 家具や床などが日焼けしやすい
- 夏場は部屋が暑く感じる
- 販売価格や賃料が他の方角に比べ高い場合がある
こんな生活スタイルの人におすすめ
- 日中を家で過ごすことが多い人
- 洗濯ものが多い家庭
- ガーデニング好きな人
南向きのマンションは年間を通して日が入る時間が長く、部屋が明るので、日中を家で過ごす時間が長い人におすすめです。
日当たりが良い南向きは人気が高く、売却時に評価額が高くなることも多いです。いずれ売却する可能性がある方にもおすすめといえます。(※日当たり以外にも、周辺環境などの評価ポイントがあります。事前によく確認しておく事が大事です)。
北向きの部屋の場合
傾向
- 部屋が涼しい(冬は部屋が暖まりにくい)
- 洗濯物が乾きにくい
- 家具など日焼けしにくい
- 間接光なので一日中ほどよい一定の明るさになる(マンションの高層階など、周辺に影になる建物がない場合)
- 販売価格や賃料が他の方角に比べて安い場合がある
こんな生活スタイルの人におすすめ
- 日中は外出していることが多い人
- 日によって就寝時間が異なり、日中に眠ることがある人
- 洗濯物は外で干さず、乾燥機等を利用する人
- 賃料や住宅の支払を少しでも抑えたい人
※物件の条件(眺望等)によっては当てはまらない場合もあるので、物件ごとに確認が必要です
年間を通して直射日光が入ることのない北向きは、床や家具の日焼けがなく、また夏でもお部屋を比較的涼しく保てます。
一般的に、他の方角のお部屋に比べて販売価格や賃料が安く設定される傾向にあります。しかし眺望が良いなど、条件によっては逆に高くなることもありますので、事前の確認は欠かせません。
マンションの方角の決め方に関するFAQ
【Q1】東向きマンションを検討しています、希望は南向きでしたが、方角以外は条件に合っています。何かいい方法はありますか?
検討しているマンションに角部屋があるか確認してみましょう。角部屋がある場合は2面採光になっていて、南向きにも窓がある場合があります。
【Q2】東向きマンションに住んでいますが、朝日が眩しくて早く目が覚めてしまいます。良い対策はありますか?
東向き以外にも居室がある場合は、寝室の位置を変えましょう。東向きにしか寝室を取れない場合には、カーテンの遮光等級を上げたり、暗めの色のカーテンに変えてみましょう。
【Q3】西向きマンションに住もうと思っていますが、西日が入って暑いと聞きます。対策できることはありますか?
西向きは午後から比較的長時間、部屋に日が入るので、それまでに蓄積した日光のせいで部屋が暑く感じられます。したがって、日光や外気温を部屋の中に溜め込まないようにすることが鍵となります。
以下のような
- カーテンの遮光等級が高いものを選ぶ
- カーテンの遮熱機能が入ったものを選ぶ
- 窓ガラスに遮熱フィルムを貼る
- 窓ガラスを複層ガラスに変更する
※分譲マンションでは窓ガラスは共用部分に該当しますので、勝手に変更できません。管理組合・管理会社に相談する必要があります。
【Q4】北向きマンション購入検討中です。じめじめしたイメージがありますが、実際どうなんでしょうか?
北向きは直接光が入らないので、薄暗く通気が悪い傾向にあります。しかしマンションでは採光に考慮して間口を大きく取る傾向にあるので、直接光が入らないこと以外は解決していることも多いでしょう。
また北向き以外の方角に、窓などの開口部があれば通気できるので、じめじめも解消しやすくなります。そもそも今は24時間換気システムが備わっているので、通気が悪いということはまず考えられません。
北向きのマンションを検討する時は、換気システムや開口部が北以外の方角にもあるか確認しておくと安心できます。
【Q5】日当たりを重視しているので、南向きマンションに絞って検討しています。物件を探す際に気を付けることはありますか?
南向きマンションでも、南側に建物が建っている場合は日当たりが良くない場合もあります。
単に「南向き」というだけで判断せずに、実際に建設地に行って周辺環境を確認しておきましょう。また将来的に南側に建物が建つこともあり得るので、建設地の南側に広めの空き地や古い建物がないか確認しましょう。
高層階を選ぶことで、隣に建物が建ったとしても、影響を受けるリスクを低くすることができます。
まとめ
マンションの方角を選ぶ際には、まず以下の3つの原則を抑えておきましょう。
- 生活スタイルによってベストな方角は異なる
- 部屋の用途と、その部屋に日が入る時間帯を確認する
- 売却査定額への影響も考慮しておく
それぞれの方角におすすめな人は、以下のような方です。
- 【東向き】午前中は家で過ごし、午後以降に外出することが多い人
- 【西向き】午後から活動する習慣がある人
- 【南向き】日中は家で過ごすことが多い人
- 【北向き】日中は外出していることが多い人
それぞれの方角の特徴を知って、自分の生活スタイルと照らし合わせ、最適な方角選びをしてください。
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