マイホームの間取り選びを考えるときに「部屋数は足りるのかな」「間取りを広くすると、支払いも増えるけど大丈夫なのかな」と心配になる人は多いのではないでしょうか?
「部屋数は多いほど、広さは広いほど良い」「価格は安ければ安いほど良い」と考えがちですが、現実には「部屋数や広さが増えるほど価格も上がる」というのが一般的です。
私自身も5人家族で、過去にマンションの間取り選びで悩んだ経験があります。
当時は、部屋数に余裕のある4LDKと、希望の予算である3LDKのどちらにするか迷いましたが、最終的には3LDKのマンションを購入しました。「一生に一度のマイホームなのに後悔したくない!部屋数は余裕を持たせておくべきでは?」と感じる方も多いかもしれません。私も当初は「なんだか我慢して高額な買い物をした」と感じることもありました。
しかし、今では「あの時3LDKを選んで本当に良かった」と感じています。というのも、実際に暮らしてみて初めて分かる3LDKならではのメリットがあったからです。
今回は、3LDKの間取りのメリットについてご紹介します。
同じように「本当に3LDKで大丈夫かな」と悩んでいるご家族にとって、参考になれば幸いです。
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・生活スタイルから考えるお部屋の向き
・家事動線のよい間取りの選び方
分譲マンションの3LDKの間取りは、大きく2つに分かれる
まず、3LDKの間取りを選ぶ際に知っておいていただきたい違いがあります。
それは分譲マンションの3LDKの間取りには、以下のように大きく2つのタイプがあるということです。3LDKの間取りを選ぶ際の一番のポイントとなるのでぜひ知っておいてください。
(1)の横長LDタイプは、リビングダイニングにバルコニーの窓が多く面しているため、開放的な空間を重視したい方におすすめです。一方、(2)の縦長LDタイプは、リビングダイニングの横のバルコニーに面した位置にも洋室があり、さらにすべての居室が窓があるため、居室を独立して使いたい方に適しています。
この2つのタイプを選ぶ際に、事前に必ず確認しておくべきポイントがあります。それは、「各居室にエアコンを取り付けられるかどうか」です。
「すべての居室にエアコンは普通に付けられるのでは?」と思われるかもしれませんが、(1)の横長LDタイプの和室のように、廊下にもバルコニーにも面していない居室では、エアコンと室外機を結ぶ配管工事が個別に必要となる場合があります。追加工事費用や、そもそも工事が可能かどうかについて、事前に必ず確認しておきましょう。エアコンが設置できない場合は、独立した個室としては使いづらくなります。
このように同じ3LDKでも部屋の形状によって、間取りの使い方が異なります。家族人数が多い場合は、田の字プランと言われる(2)の縦長LDタイプの方が子ども部屋が設けやすく、長い期間使いやすい間取りとなります。
家族構成を考えて使い方を工夫することで、部屋数の問題に対応できる!
家族人数によっては「3LDKでは部屋数が足りないのでは?」と感じる方も多いかもしれません。しかし筆者の場合、家族構成を考慮し、部屋の使い方を工夫することで、3LDKの間取りでも5人家族で部屋数の問題を解決できました。
その工夫のポイントは、次の3つです。皆さまもぜひご自身の家族構成に置き換えて考えてみてください。3LDKに対するイメージが変わるかもしれませんよ。
【ポイント1】子ども部屋は「必要な期間」と「不要な期間」で考える
一般的に子ども部屋が必要となるのは、小学校中学年~高校生までの期間が多いです。つまり、子どもが高校を卒業するまでの約8~10年間が、子ども部屋が必要な期間となります。その後は多くの場合、進学や就職で親元を離れ、子ども部屋は不要になる可能性が高くなります。
このように、子ども部屋が本当に必要な期間は一生のうち約8~10年程度と考えられます。それ以外の期間は、客室や物置、趣味部屋などの用途に活用するようになります。
【ポイント2】子ども部屋は「一人一部屋」ではなく「二人で一部屋」として考える
兄弟姉妹が同性の場合、1つの部屋を2人で共有して子ども部屋として利用することもできます。
子ども部屋には大きな学習机やベッドを一つずつと考えがちですが、シンプルな本棚や机を横並びに2つ並べたり、二段ベッドを利用することで、2人で1部屋を使うことが可能です。
また最近では、学習机をリビングに置いてリビング学習をするご家庭もあります。
【ポイント3】子ども同士の年の差を考える
子どもたちの年齢が離れていればいるほど、子ども部屋をうまく使い回すことができます。子どもが自室で勉強したり、寝起きをしたりするのは、小学生でも高学年になってからではないでしょうか。前述したとおり、最近はリビング学習をするご家庭も増えています。子どもたちの年齢差次第では、部屋数はそれほど必要とならない場合もあります。
3LDKで部屋の使い方を考えてみよう
部屋数が足りるかどうか悩むときには、実際の使い方をシミュレーションしてみましょう。
私の場合も住宅購入を考え始めた当初は「3LDKで部屋数は本当に足りるのだろうか?」と悩みました。しかし物件価格や物件の立地などの面から、3LDKで対応できないかを考えるようになり、具体的に家族構成から3LDKでの使い方を考え始めるようになりました。もし私に予算を考えないで、広いマイホームを検討できる資力があればこのような考え方は思い浮かばなかったことでしょう。
ここでは、子どもの年齢差を2パターンに分け、使い方をシミュレーションしてみます。
子ども同士の年齢差が大きい場合(6歳差でシミュレーション)
まず、子ども2人の年齢差が大きい場合の部屋の使い方を考えてみましょう。
こちらの内容でシミュレーションしています。
<シミュレーション条件>
- 夫、妻、子ども2人の4人家族
- 上の子どもと下の子どもが6歳差
※上の子どもが7歳のとき、下の子どもが1歳と想定
子どもが低学年くらいまではリビング学習することも多く、個室の子ども部屋は不要の場合が多いです。
3LDKであれば、2つの寝室の他にフリースペースの部屋を設けることができます。フリースペースでは、在宅勤務をしたり、子どもの本棚や学習用品を置くなどの使い方ができます。
上の子どもが小学校高学年くらいからは子ども部屋が必要となります。下の子どもは小学校低学年まではリビング学習を行ったり、洋室1のフリースペースを勉強部屋とすることができます。
6歳差の場合は、この時期がもっとも部屋数が必要な時期となりますが、使い方の工夫でやりくりすることができます。
下の子どもに子ども部屋が必要となりますが、上の子どもが高校を卒業し、進学・就職などで独立すると1部屋が空くことになります。夫婦の寝室と別にフリーで使える部屋を設けることができ、上の子どもが帰省したときに使うこともできます。
下の子どもも高校を卒業し独立すると部屋数にゆとりができます。夫婦それぞれに個室を持つことも可能です。
子ども同士の年齢差が小さい場合(2歳差でシミュレーション)
次の子どもの年齢差が小さい場合で部屋の使い方を考えます。
以下の内容でシミュレーションします。
<シミュレーション条件>
- 夫、妻、子ども2人の4人家族
- 上の子どもと下の子どもが2歳差
※上の子どもが3歳のとき、下の子どもが1歳と想定
子どもが小さい時期は子ども部屋は不要。寝室も1つで対応できます。リビング横の居室は、子どもの遊び場として使用できます。
上の子どもが小学校高学年になると子ども部屋が必要となります。リビング横の居室にダブルベッドと机を2つ置いて、下の子どもと2人の子ども部屋にすることができます。夫婦の寝室と別にフリースペースの部屋も設けることができ、子どもの学習用品を置いたり、在宅勤務や家事を行う部屋とすることができます。
上の子どもが中学生~高校生になる時期がもっとも部屋数が必要となる時期です。子どもそれぞれが居室を使用、さらに1部屋を夫婦の寝室とすることで対応できます。
上の子どもが高校を卒業、独立すると1部屋がフリースペースとなります。
3LDKを選んで実感したメリット
筆者は上記のように間取りの使い方を工夫することで3LDKにすることにしました。「やっぱり部屋数が足らないと感じるかも…」などの不安もありましたが、実際に居住してみるとメリットの方を実感しています。
筆者が実際に居住してみて「3LDKにして良かった」と感じたメリット2つをご紹介します。
家族の距離が近くなった
5人家族の私は、上記のように使い方を工夫して3LDKのマンション生活をスタートさせたのですが、子どもが大きくなるにつれて感じられるメリットがあります。それは、兄弟3人の仲が良いこと。長男に1部屋、次男と三男に1部屋を共有して使わせているのですが、リビングで遊んだり、勉強したり、一つのベッドでみんな一緒に寝ていたりしている姿をよく見かけます。
これは、限られた3LDKの空間で工夫して生活することで家族が顔を合わせる機会が多かったからだと思っています。これは実際に生活を送ってみて初めて実感することのできる大きなメリットでした。子どもが部屋に引きこもってなかなか出てこないという話も聞いたりするので、本当に良かったと思います。
家計に余裕を持つことができた
長期に渡る住宅ローンの返済中は、思いがけない突発的な出来事も数多く発生します。
私の場合、マイホーム購入の数年後に、駐車場に止めていたマイカーが、ゲリラ豪雨の水害に遭って水没してしまうという出来事がありました。車両保険にも入っておらず、買い替えることになり大きな出費となりました。
もしあの時、予算に無理のある広いマイホームを購入していたら、車を買い替えることはとても無理だったと思います。「マイホーム購入が予算内になっていて本当に良かった」と心底実感させられる出来事でした。
細かい資金計画を立てたとしても、住宅ローン返済中は必ず想定外の出来事が起こります。家族の多い方ほど、将来の生活費や教育費などの支出増加への不安が大きいのではないでしょうか。
一般的に1部屋増えると分譲価格は数百万円程度変わりますので、必要な部屋数と期間をよく考え、不測の事態に備えておくことが大事だということを実感した出来事でした。
まとめ
3LDKという標準的な間取りだからこそ、工夫次第でメリットを活かしデメリットを補うことができます。それでもダメな場合に、はじめて予算や間取りを見直してみるのも一つの方法です。
今回は5人家族の私が3LDKの間取りを選んだことによるメリットについてご紹介させていただきました。この記事が皆様のマイホーム計画のお役に立つことができれば幸いに思います。
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