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マンションでもOKなメダカの飼育方法——産卵と稚魚の育て方編
マンションライフ

マンションでもOKなメダカの飼育方法——産卵と稚魚の育て方編

以前、水槽を置くスペースが限られたマンションでも、転勤族でもOKなメダカの飼い方を紹介しました。

泳ぐ姿に癒やされる!マンションでもOKなメダカの飼育方法
観賞魚として人気のメダカは、飼育が容易なことからアクアリウム初心者にもオススメの魚。小さな水槽でも育てることができるのでマンションでも飼いやすいのも魅力です。今回はメダカの楽しさをお伝えしながら、マンションでの飼育方法について紹介します。

今回は、メダカを飼育しているなら、一度は体験したい産卵・稚魚の子育てについてお話しできればと思います。
子育てなので広い水槽で元気に育てたいところではありますが、やはりマンションでは水槽を置くスペースが限られています。限られたスペースでの室内飼育でも上手に繁殖させるポイントを紹介します。


メダカが産卵する環境を整える

ただ普通に飼っていても、水槽内でペアができれば産卵するメダカですが、確実に産卵させたいのであれば、環境を整えた方が良いでしょう。

ペアのメダカを入手する

産卵をさせるには、まずオスとメスのメダカを飼うところから始める必要があります。
一般的なペットショップでは難しいかもしれませんが、メダカの専門店に行けばオスとメスを選んで購入することできます。

私がよく行くメダカ専門店では、卵を産んで欲しいのなら2ペア飼うのが良いと言われました。メダカにも相性があるので、1ペアだけの飼育では産まないこともあるとのこと。
私も先日、ユリシスメダカというメダカを2ペア購入しました!!(ちなみに2ペアで3,000円でした)

産卵に適した環境を整える

ペアのメダカを入手したら、産卵に適した環境をつくりましょう。

卵を産み付けるための「産卵床」を水槽に設置する

メダカのメスは、産卵し始めるとお腹に卵を付けたまま泳ぎ、外敵などの影響を受けない場所の水草に付着させます。
飼育環境下でも同様に、産卵するための場所を用意する必要があります。人工産卵床と水草、両方を入れておくのがオススメです。

人工産卵床

柔らかい化学繊維素材でできた産卵床です。抗菌作用があり、卵をカビなどから守ってくれるのでオススメです。

卵を産み付けやすい水草

個人的にオススメするのは、ウィローモス。柔らかく、卵を隠すことができるので、産卵床として適しています。

またウィローモスは流木や岩にくっつきやすく、成長も遅いので、管理が楽なのもいいところです。

水温を18度以上に保つ

メダカの産卵に必要な水温は18度以上。そのため野生環境下のメダカは、春ぐらいから秋に掛けてから産卵します。
私は室内で飼っているので水温のことはあまり気にしてませんが、だいたい3月くらいから11月くらいまでは産卵します。

なお水槽用のヒーターを使って水温を常に一定温度に保つと、冬でも産卵させることができます。

日照時間を13時間以上確保する

メダカの産卵に必要な環境条件は水温のほかにも、日照時間があり、春ごろ以降の日照時間と同じ13時間以上が目安になります。

室内飼育の場合、どうしても日照が不足気味になりがちですが、これは照明を用意すれば解決できます。
照明は水槽用の特別なものでなくても大丈夫。例えばデスク用のスタンドや、100円ショップで販売されているような小さな照明でも充分です。

餌を充分に与える

特別なことをせずに飼育していても産卵はしますが、より確実に産卵させるには餌を充分に与えるのがオススメです。
産卵は非常に体力を消耗するので、メダカの栄養状態が良くなるほど産卵しやすく、また卵の数も多くなるからです。

産卵を促す餌も市販されているので、利用しても良いでしょう。


メダカが産卵したら、隔離して孵化を待つ

環境を整えたら、あとは産卵を待ち、孵化させる手順に移ります。

卵を見つけたら、すぐに隔離する

メダカは雑食性なので、餌が足りない状況では自らの卵を食べてしまうことがあります。せっかく産卵したのに、放置すると翌朝には無くなっているということも度々です。
また同じ水槽でミナミヌマエビ等を飼っている場合は、両者に気を付けなければなりません。

親魚やミナミヌマエビから保護するために、産み付けられた卵を見つけたらすぐに隔離しましょう。私は孵化するまで、プラスチックの小さな容器に入れてます。

隔離するタイミングは夕方ごろ

メダカの産卵はだいたい午前中のことが多いです。産卵したばかりの頃はメスはお腹に卵をくっついていますが、夕方くらいになると産卵床や水草などに付着させます。

水温・日照時間が条件に合っていれば毎日産卵することもあるので、常に様子をうかがっておきましょう。

産卵床に産み付けている場合は、産卵床のまま別の水槽へ移します。水草に産み付けている場合は、付着した部分の水草をちぎって移しましょう。

隔離中は水道水でOK。毎日水替えを

卵を入れた容器に入れるのは水道水で大丈夫です。むしろ水道水の塩素のおかげで、衛生が保たれ、卵にカビが生えないので安心です。
なお塩素はすぐ抜けてしまうみたいなので、毎日水替えをするのがオススメです。

孵化までは約10日〜14日程度。水温の管理に注意する

卵は水温が25度くらいなら約10日、20度くらいなら14日ほどで孵化します。
楽しみですよね。

ただ水温が上がりすぎると、今度は卵が茹だってしまうので注意が必要です。

はじめて産卵させた夏のこと、卵を見つけて嬉しくなった私は、早く孵化させたいあまりに水槽を直射日光のあたるところにおいてました。その結果、水温が上がり過ぎてすべての卵がダメになってしまうという失敗談が……。

だから皆様は、卵を見つけてテンションが上がっても、直射日光をレースカーテンで防いだり、直射日光のあたりにくい場所で卵を見守ってあげてくださいね。


メダカの稚魚の育て方

生れたばかりのメダカの稚魚は「針子」と呼ばれ、本当に針みたいに細く小さい体をしています。一生懸命水面を泳いでいる姿を見ていると愛らしく感じてきます。

餌は稚魚専用のものを、1日数回に分けて与える

孵化直後の稚魚は、お腹に付いている大きな袋から栄養を吸収して大きくなります。
餌を与えるのは、この袋がなくなってから。だいたい孵化から3日後が目安です。

メダカの稚魚は泳ぐ力が弱いため、大人のメダカのように底に落ちている餌を食べることができず、水面に浮いている餌だけを食べます。また体が小さいのでたくさんは食べられません。
餌やりは、数分で食べきれる少量を1日4〜5回に分けて分けて与えましょう。

また親魚と同じサイズの餌は、まだ口の小さな稚魚には食べることができません。稚魚用に細かくすり潰した餌が販売されているので、それを使うことをオススメします。

水槽の水をきれいに保つ

環境や水質の変化に強く飼いやすいメダカですが、稚魚のうちはやはりストレスを感じて死んでしまいがちです。
だからといって水替えをしなかったり、掃除の頻度を減らしたりするのは、水や水槽が汚れてしまい、稚魚にとってよくありません。特に稚魚のうちは小さな容器で飼うことが多いので、水は汚れがちになります。

基本的に水替えはせず、稚魚のうちは「蒸発して減った分の水を足す」やり方で良いですが、底にフンや食べ残しの餌が沈んでいる時はスポイトで取り去る・傷んだ水草は撤去するなどして、水槽内をきれいな環境に保ちましょう。

私は水質の安定のために、PSBという光合成細菌を使っています。
PSBは稚魚のフンなどの汚れを分解し、水質を安定させてくれるほか、稚魚の餌になる水中のプランクトンを増やしてもくれます。

稚魚を育てはじめたころ、水を替えると死んでしまうのではないかと触らずにいて失敗したり、逆に水をきれいに保とうと頻繁に水替えをして失敗したりしていましたが、PSBを使い始めてからは安定して育っています。
少し値段は高いですが、稚魚を上手に育てるために導入の検討をオススメします。

稚魚が育ってきたら適宜、水槽を分ける

体格差がありすぎると親魚に食べられることがあるので、ある程度大きくなるまで、稚魚は別の水槽・容器で育てます。しかし徐々に育ってくると水槽内が狭くなり、水が汚れやすくなったり酸素が足りなくなったりするので、水槽を大きくするか、別の水槽に分けて育てます。

また産卵が始まると、次々と卵が生まれては孵化するようになりますが、稚魚も大きさを分けて飼育するのが望ましいです。成魚になっていなくても体格差があると、食べられたりいじめられたりすることがあるからです。

親魚と同じ水槽に入れられるようになるのは、体長が1㎝くらいになってから。
前回記事「新しくメダカを迎えるとき」でも紹介したように、水温を合わせたり、水合わせを行うなどして、ストレスを与えないようにしてください。


まとめ

メダカは初心者でも比較的簡単に産卵・孵化させられる魚です。
しかし、いくら環境変化に強い魚だからとはいえ、やはり稚魚のうちは繊細でストレスにも弱いです。水や温度の管理、餌の量、与える回数など、毎日様子を見ながら丁寧にお世話してあげてくださいね。

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