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マンションの基礎知識

新築マンションにエアコンを取り付ける前に知っておきたいこと・確認しておきたいこと

一般的に、新築マンション(分譲)には最初からエアコンは付いていません(もちろん例外はあります)。それは「マンションの販売価格を低く抑えたい」といったような売主の希望もありますが、むしろ、設置するエアコンの選択肢を広げるためという理由によるものです。
例えば、現在使っているエアコンの移設を考えている人もいれば、こだわりのメーカーがあるという人もいますよね。そんな様々なニーズに対応しやすいように、新築マンションではエアコンを設置せずに販売していることが多いのです。

したがって新築マンション(分譲)に入居する際には、エアコンの取り付けを行わなければなりません。この記事では新築マンションにエアコンを設置する際の流れに沿って、知っておきたいこと・確認しておきたいことを解説します。

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どんなエアコンを付けるか?種類は大きく分けて2種類

一般的によく見かける「外付け型エアコン」と、事務所に設置されていることが多い「埋め込み型エアコン」の2種類に大きく分けられます。

一般的な「外付け型エアコン」 

外付け型エアコン

家電量販店などで多く取り扱っている一般的なエアコンです。簡単に取り付けができるので、新築マンションに設置する際は、この外付け型エアコンが選ばれることが多いです。また埋め込み型エアコンに比べて、購入費・設置費用が安いというメリットもあげられます。

すっきりした見た目の「埋め込み型エアコン」

埋め込み型エアコン

オフィスや店舗のような広い空間に設置されていることが多いエアコンです。
エアコンは外付け型エアコンに比べて配管等が室内に出ないので、空間がスッキリ見えるメリットがあります。しかし設置するには専門業者によるマンション構造・現状の確認が必要になり、外付けエアコンに比べて費用が割高になるケースが多いです。設置が可能であっても、工事をするには管理組合に工事の許可申請が必要になることがあります。


エアコンの設置条件:購入前に確認する6項目

エアコンを購入する前に、エアコンを設置できる環境がそろっているか確認をしましょう。

1.エアコンスリーブ(配管用穴)の有無と場所の確認

エアコンスリーブエアコンと室外機を繋げるために必要な配管、その配管を通すエアコンスリーブがあるか確認をしましょう。
鉄筋コンクリート造のマンションは後から壁に穴を開けることが難しく、もともとエアコンスリーブがないとエアコンの設置ができません。

 

エアコン設置予定場所とエアコンスリーブの位置関係に注意

エアコンを設置する予定の場所と、エアコンスリーブの場所が離れている場合には注意が必要です。
あまりにも離れていると配管カバーが通常よりも長く必要になり、オプション工事代金が高くなる場合があります。

 

2.エアコン用のコンセントの有無と容量の確認

エアコン用コンセント

エアコンの設置予定場所近くにコンセントがあるか、ある場合は何V(ボルト)用のコンセントなのか確認をしましょう。
基本的には100Vのコンセントで大丈夫ですが、大きい容量のエアコン(容量4.0KW以上)の設置を考えている場合には200V用のコンセントが必要になります。コンセントの容量を変更するには、追加の工事代金がかかります。

3.分電盤で契約しているアンペア容量・エアコン専用回路の有無の確認

分電盤の確認

分電盤で契約しているアンペア容量を確認しましょう。最低30A(アンペア)の容量が必要と言われていますが、設置する家電の消費電力により契約内容を変更する必要があります。
またエアコン専用回路があるか合わせて確認が必要です。専用回路がない場合はオプション工事が必要になります。

4.室外機置場の広さ確認


室外機の設置場所の確認も必要です。
エアコンの容量により室外機の大きさも変わりるので、必ず室外機のサイズをチェックし、出入り口の邪魔にならないか確認しておかなければなりません。

また室外機設置側にも配管カバーを注文する場合は、外壁の色を撮影しておくと色を選ぶ時に役立ちます。

5.エアコンが設置できる壁かどうかの確認

マンションの壁は、プラスターボード(石膏ボード)の部分と鉄筋コンクリートの部分があります。
プラスターボード部分であればエアコンの設置は可能ですが、鉄筋コンクリート部分にエアコンの設置はできません。鉄筋コンクリート部分はマンションの共用部分となっている場合が多く、エアコン設置に必要なビスを自由に打ち付けることができないからです。
鉄筋コンクリート部分に設置を希望する場合は、事前に管理組合へ確認と工事の承認が必要です。

6.エアコン設置場所(空間)の広さを確認

エアコンを設置したい部屋の広さを確認しましょう。
リビング・ダイニング・キッチンがひとつなぎの場合、すべての空間に対応できるエアコンを選ぶ必要があります。またエアコンが設置できない中和室がある場合は、その広さも含めて考えます。

上の画像のような間取りの場合なら、リビング・ダイニング・キッチン16.1帖+和室4.0帖で、20.1帖に対応できるエアコンが必要です。

エアコンの容量選びは、カタログの「畳数のめやす」をチェック

広さに合ったエアコンの容量を選ぶには、カタログに記載されている「畳数のめやす」を確認します。小さい数字が木造、大きい数字が鉄筋コンクリート造の目安です。
例えば目安が「19畳~23畳」になっている場合、鉄筋コンクリート造のマンションならば23畳の広さまで対応できるエアコンということです。


エアコンの購入先を選ぶ

エアコンを購入するには、「売主等が主催する販売会」「家電量販店」「オンラインストア」の3つの選択肢があります。それぞれのメリット・注意点を解説します。

選択肢1「楽+手間いらず」売主等が主催する販売会で購入

楽、かつ手間いらずで選ぶなら、売主等が主催する販売会がおすすめです。それは前章で解説したエアコン購入前の確認をする必要がないからです。
販売会に参加する業者は売主と提携している場合が多く、事前に部屋に入ることが許可されているので、設置場所の確認や取り付け工事を行うことが可能です。またマンション専門業者が取り付けますので、設置からカバーの取り付けなど仕上がりもキレイです。なかには鍵の引渡し前にエアコンが設置できる場合もあるので、より手間がかからず安心です。

ただし、選択肢の中でもっとも価格が高くなる可能性があります。家具量販店やオンラインストアのように大量仕入れをしないため、販売価格に差が出てしまうからです。

選択肢2「長期保証+実物が展示」家電量販店で購入

長期保証があり、実物を実際に比較しながら購入したいのなら、家電量販店がおすすめです。
家電量販店では通常のメーカー保証1年にプラスして、独自の長期保証が用意されているケースが多いです。また数多くのメーカーを取り揃えているので、自分に合ったエアコンをたくさんの中から選ぶことができます。

ただし以下の注意点があります。

  1. 工事の見積もりがあいまいな場合がある
    実際のエアコン設置場所を見ることができないので配線やカバーの長さが定まらず、標準の長さでの見積もりとなってしまうので、店頭での見積金額は概算です。正確な見積が欲しい場合は、設置場所の確認が必要です。
  2. 設置の時間指定ができない場合がある
    日付は指定できたとしても、設置時間は前日になって連絡がある、というケースが多いようです。
    一方で新築マンションへの引っ越しは、エレベーターや引っ越しトラックの停車位置など、使用時間が限られています。自分の引っ越し時間と合わない場合、他の引っ越しとかぶり、搬入の妨げになる場合があるので注意が必要です。

選択肢3「低価格」ネットショップで購入

エアコン取り付けにかかる費用を最大限抑えたい人は、ネットショップでの購入がおすすめです。
実店舗を持たないネットショップでは、同じ商品でも、売主の物販会や家電量販店に比べて低価格で入手できる可能性があります。

ただし以下の注意点があります。

  1. エアコンの購入先と取り付け業者が違う場合がある
    ネットショップでエアコンを購入すると、自分で取り付け業者を探すケースが多いです。購入先と設置業者が違う場合、動作不良があった時にどちらに責任があるかあいまいになり、問題になるケースがあります。
  2. 購入から設置まで日程調整が必要
    注文してから配送されるまで時間がかかります。取り付け業者はエアコンが届いてから作業に来ますので、余裕をもって日程調整を行う必要があります。
インテリアの配色を決める色彩計画

まとめ

一般的に新築マンション(分譲)にはエアコンが設置されていません。したがって入居時にはエアコンを設置する必要があります。そのために事前に確認する項目は以下の6点。

  1. エアコンスリーブ(配管用穴)の有無と場所の確認
  2. エアコン用のコンセントの有無と容量の確認
  3. 分電盤で契約しているアンペア容量・エアコン専用回路確認
  4. 室外機置場の広さ確認
  5. エアコンが設置できる壁かどうかの確認
  6. エアコン設置場所(空間)の広さを確認

また設置するエアコンの購入先の選択肢は3つです。

  1. 「楽+手間いらず」売主等が主催の販売会
  2. 「長期保証+実物が展示」家電量販店
  3. 「低価格」ネットショップ

この記事が自分にあった購入先を選び、スムーズなエアコン設置の一助になれば幸いです。

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