浄水器、皆さんは使われていますか?
浄水器が使われる理由として考えられるものは、「おいしくて、安心な水」を使いたいということでしょう。
浄水器とは水道水の中に含まれる残留塩素やトリハロメタン等の物質を除去、減少させるものです。家庭用浄水器は活性炭や逆浸透膜のはたらきで化学反応や吸着力により残留塩素やカルキ臭、カビ臭、そして、有機物を取り除く仕組みとなっています。
浄水する元になる水道水が、都会と田舎で違いがあるのかどうかも気になりますよね。「都会の水道水はにおいがあり、田舎の水道水はにおいもなく浄水器を使わなくともおいしい水がでる」というイメージをもたれている方も多いのではないでしょうか?
都会だからにおいがあり、田舎だからにおいがないということはなく、それぞれの自治体の浄水システムの設備によって水道水は大きく水質が変わってきます。
今回は、自宅に浄水器を設置する場合の、浄水器の種類や設置の仕方についてご紹介します。
1.浄水器の効果
浄水器を使われている方は多いと思います。浄水器の効果、皆さん気になりますよね。
日常生活を単に送るだけなら、浄水器は必要ないかもしれません。ただ、「おいしくて、安心な水」 を料理などの日常生活で使いたいと思っている方は浄水器があったほうがいいですよね。
浄水器を使用した場合の効果は、ごみや水道管が原因のサビなど不純物の除去や塩素、トリハロメタンの成分の除去というのが大きな効果となります。しかし、これは浄水器に使用するフィルターやカートリッジの性能によってろ過の能力が大きく変わります。また、住んでいる地域や上水場から自宅までの距離によっても塩素やトリハロメタンの除去に大きな影響を受けます。
浄水器を使わずにミネラルウォーターで代用を考えている方もいらっしゃると思います。ミネラルウォーターの購入には非常にコストがかかりますよね。普段、皆さんが購入されているミネラルウォーターは農林水産省によって定められた定義があります。地層からくみ上げられた地下水を人工的な殺菌処理や浄水処理、成分調整したものがミネラルウォーターとして定義されています。この定義されているミネラルウォーターでは、水質は水道水と大きく変わらない ようにも思えます。
同じように「おいしくて、安心な水」を使うならばコストも安く抑えることのできる浄水器を使用するほうがお財布にはやさしいかもしれませんね。
2.浄水器の種類
浄水器の種類に関しては、6種類あげられます。ここではそのメリットとデメリットをご紹介いたします。
・ポット型
ポットの形状をした容器でその中にフィルターが設置されているものです。ただ水を注ぐだけなので使い方も簡単で、持ち運びもできるので水道の近くだけではなくテーブルの上などにも置けて非常に手軽なタイプです。お住まいがマンションや戸建、賃貸などに限らずどのような自宅でも使用することができます。
しかしろ過の性能は高くなく、フィルターの交換の時期が短い期間で必要 となり大量の水をろ過することはできません。
・蛇口直結型
蛇口に直接取り付けて使用するタイプで、簡単に取る付けができるため取り付けた直後から使用することができます。水道水と同じようにつかえるため日常的に料理や炊事に使用することができます。また、比較的安価でどのような自宅でも使用可能なため使われてるご家庭も多くあると思います。
しかし、ポット型同様にろ過の性能は高くなく、フィルターの交換の時期が短い期間で必要 となります。
・据置型
シンクにおいて設置すればすぐに使え、有害物質の除去性能などをろ過する機能が高く、本体が大きいのでフィルターの寿命が長くカートリッジの交換期限も長くなりランニングコストも安いのがメリットです。設置できる取り付け可能な蛇口が決まっていますが、基本的には工事なしでどのような自宅にも取り付けることができます。軟水やアルカリイオン水を作ることのできるタイプもあります。
しかし、シンクの上に設置するため場所をとり、ポット型、蛇口直結型に比べ高価なタイプ になります。
・ビルトイン型
流しの下のスペースにフィルターを置くのでシンクまわりがスッキリした状態で設置することができます。フィルターは高性能なものが多く、大型なため1年で1回程度の交換で済むことがメリットです。取り付けの際に工事が必要なケースがあり、流し下のスペースを大きくとってしますためキッチングッズなどの収納場所を考えた設置する必要があり、自宅のスペースによっては取り付けが難しいことも考えられます。
価格は幅広いですが初期費用が必要にもなり高価なタイプ になります。
・逆浸透膜浄水器
浸透圧の原理を逆に利用し浸透圧を超える強い圧力をかけて水をろ過するためろ過の性能が高いです。逆浸透膜に損傷がない限りは放射性物質やウイルス、有害物質などを取り除いた水を作ることができます。
しかし、設置するスペースの確保が必要で、設置の準備が必要なのと、初期費用や年間のカートリッジが高価 になります。
・セントラル型
自宅の水道管に取り付けをするため、家中の水道水をろ過することができます。キッチンだけではなくお風呂や洗濯などにも使用することができます。フィルターによって除去できる成分はかわってきますが比較的ろ過の性能は高くなります。
しかし、価格が非常に高価になり工事の必要があります。 持ち家のマンションならば管理組合へ、賃貸ならば大家さんからの許可が必要となり勝手に設置することはできません。
タイプ別比較表
それぞれの種類を6つの項目で比較してみました。
浄水器の種類 | 価格 | 設置 | ろ過 | マン ション | 戸建 | 賃貸 |
---|---|---|---|---|---|---|
ポット型 | ◎ | ◎ | × | ◎ | ◎ | ◎ |
蛇口直結型 | ○ | ◎ | △ | ◎ | ◎ | ◎ |
据置型 | △ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
ビルトイン型 | △ | △ | ○ | ○ | ○ | ○ |
逆浸透膜浄水器 | △ | × | ◎ | ○ | ○ | ○ |
セントラル型 | × | △ | ◎ | △ | ○ | △ |
3.マンションへの設置を考えた場合
持ち家の戸建の場合は、どのタイプでも自分の都合で設置することができます。
しかし、マンションの場合は共有部分の問題などがありますので、自分の都合だけでは設置することができないタイプもあります。
ポット型、蛇口直結型に関しては、スペースなどを考える必要もなく設置することが可能です。
据置型、ビルトイン型、逆浸透膜浄水器に関しては、設置するスペースを検討してからの購入が必要でしょう。
セントラル型に関しては共有部分への設置となるため、管理組合からの許可が必要 になりますので注意が必要です。
まとめ
浄水器は、種類やフィルター、カートリッジによって効果が大きく変わってきます。また、設置するタイプによっても初期費用や年間を通してかかってくるコストもまったく違います。
ご自身が水道水のろ過の性能がどの程度必要かを十分に吟味した上で、ご自宅の設置スペースの確保や住んでいるのが持ち家なのか賃貸なのか、マンションなのかも考慮して購入する製品を選びましょう。