1月の和名は「睦月」。
由来は諸説ありますが、もっとも有力なものは、親族一同が集まって宴を催すなどして睦み合う(むつみあう=互いに親しみ合うこと)ことから「睦び月」になったというものです。
しかし皆が一所に集まって…というのは難しい世情で、今年はそれぞれの家で静かに過ごす人が多いことでしょう。いつか落ち着いて、皆でまた睦み合えることを願いながら「睦月」を過ごしたいですね。
今月のイベント
- 1月1日 元日(国民の祝日)
- 1月2日 書き初め(年中行事)
- 1月3日 しぶんぎ座流星群が極大
- 1月5日 小寒(二十四節気)
- 1月7日 人日(七草)の節句
- 1月11日 鏡開き(年中行事)
- 1月15日 小正月・どんど焼き(年中行事)
- 1月20日 大寒(二十四節気)
目次
二十四節気と雑節
1月5日「小寒」(二十四節気)
いわゆる「寒の入り」のこと。
今日から節分(立春の前日。2021年は2月3日)までが「寒の内」です。寒風や降雪など、寒さがいよいよ厳しくなってくるころ。この日から寒中見舞いを出し始めます。
1月20日「大寒」(二十四節気)
1年でもっとも寒いとされる時期。寒稽古など、耐寒の行事が行われるのがこのころです。また「寒仕込み」といって、寒気を利用して酒や味噌を仕込むのにも良い時期とされます。
今年は自家製味噌を仕込んでみてはいかがでしょうか。
ちょうど今は、秋に収穫したばかりの米(麹)や大豆が出回る時期。新鮮な素材を使って仕込むことで、よりいっそう美味しい味噌に仕上がりますよ。
1月17日〜2月2日「冬土用」(雑節)
雑節のひとつ「土用」は、土公神(どくじん)という土を司る神様が支配する期間のこと。立春・立夏・立秋・立冬の前の約18日間を指し、期間中は土を動かす作業(土いじり、地鎮祭、井戸掘りなど)を忌むことになっています。
とはいえ18日もの間ずっと作業ができないのは、さすがに実生活に影響が出ますよね。そこで土公神が地上を離れる日を設け、その日に限っては作業をしてもOKとしました。それを「間日」と呼びます。
2021年の冬土用の間日は、1月18日・19日・21日・30日・31日です。
年中行事と1月のイベント
1月1日 元日(国民の祝日)
年の初めを祝う日です。
元日の朝にはお水を汲む習慣があり、これを「若水」と呼びます。若水は邪気をはらうものとされているので、まずは神棚にお供えし、その後に家族の食事を作ったり、口をすすぐ・お茶を点てるといったことを行います。
また忘れてはならないのが、初日の出。
アルファジャーナル編集部のある香川県高松市の日の出時刻は午前7時10分となっています。各地の日の出時刻は国立天文台のサイトから確認してくださいね。この時期の太陽は、南東やや東向きからのぼります。
1月2日 書き初め(年中行事)
年が明けて初めて毛筆で書をしたためる行事です。かつてはおめでたい詩歌を書いていましたが、現代では1年の目標や抱負を書くのが一般的でしょうか。
元旦に汲んだ水「若水」で墨をすり、恵方に向かって行うのが正式なお作法とされています。
1月7日 人日(七草)の節句
五節句のひとつで、七種粥を食べることから七草の節句ともいいます。もとは無病息災を願って食べられた七草粥ですが、おせち料理などで疲れた胃腸を休め、野菜が乏しい冬場の栄養を補うという効能もあります。
ちなみに春の七草は、(1)セリ(2)ナズナ(3)ゴギョウ(4)ハコベラ(5)ホトケノザ(6)スズナ(蕪)(7)スズシロ(大根)のこと。
いずれも青菜で、ビタミンを豊富に含んだ野菜ばかり。セットになったものがスーパーなどに並んでいるので、ぜひ食卓に取り入れてみてくださいね。
1月11日 鏡開き(年中行事)
年神様にお供えした鏡餅をおろし、無病息災を祈って食べる行事です。
松の内を1月7日までとする地域ではこの11日が鏡開きですが、関西エリアなど15日までを松の内とする地域では、11日ではなく15日に鏡開きをします(ちなみにアルファジャーナル編集部のある香川県も15日に行います)。
元は武家社会の行事であったため「刃物を用いて切るのは縁起が悪い」ということで、手や木槌を用いて割ることになったようです。同様に、鏡”開き”となったのも、「割る」「切る」などの忌み言葉を避けたためです。
1月15日 小正月・どんど焼き(年中行事)
「小正月」とは、元日を「大正月」というのに対して呼んだ名前です。年神様をまつる行事である大正月に対して、小正月はその年の豊作を願ったりけがれを祓うなど、農業や家庭に関する行事が多くあります。
よく知られたものが「餅花」。紅白の餅を柳や梅などの枝に飾り付け、実った稲穂に見立てて予祝としました。
またこの日に行われるどんど焼きは、けがれを祓うための火祭りです。
大正月に飾っていた注連飾りや古いお札を持ち寄って燃やす火は神聖なものとされ、この火で焼いた餅や団子を食べれば病気をしないとか、灰を持ち帰って家の周りに撒くと厄を祓うと考えられています。またこの時の煙に乗って、大正月にやってきた年神様が帰っていくとも言われています。
1月3日深夜 しぶんぎ座流星群が見ごろに
三大流星群のひとつ、しぶんぎ座流星群が1月3日23時に極大(流星群の活動が最も活発になること)を迎えます。観察しやすいのは放射点(流星が放射状に飛び出してくるように見える天球上の点のこと)が空高く昇ったとき、4日の午前2時過ぎごろでしょう。

しぶんぎ座流星群は活動が活発な期間が短く、年によって出現数が変化しやすい流星群です。さらに今年は下弦前の明るい月が出ているので、観察は難しいかもしれません。
それでもチャレンジしたい!という人は、なるべく障害物がなく街明かりの影響の少ない場所で、空全体を見渡すように探してみましょう。双眼鏡や望遠鏡は必要ありません。
今月のアンケート
みんなの暮らし聞いてみました!
\こんなとき、どうしてる?/
インフルエンザの流行シーズンになりました。皆さんはふだん、どんな対策をされているのでしょうか?冬場の健康管理対策も含めて、寒い季節を乗り切るためのコツを教えてください!
(アンケートボタンをクリックすると、アルファあなぶきStyleのサイトに移動します)
回答期限:2021年1月17日(日)まで
次回の「くらしの歳時記」は2月・如月編。お楽しみに!