くらしの歳時記【2020年3月・如月】

3月の異名は、桜月(さくらづき)・花見月(はなみづき)・花月(かげつ) ・夢見月(ゆめみつき)など。いずれも萌え出づる春の様子を表現したものばかりです。
年度替わりで何かと慌ただしい時期ではありますが、少し立ち止まって、自然の生命力に触れてみたくなりますね。

そんな3月の歳時記を紹介します。

3月の和名「弥生」の由来

「弥」はますます・いよいよという意味。「生」は生い茂る様子。
つまり春が近付き、草木がいよいよ生い茂る様子・時期であることを表しています。

2020年3月の暦と行事

雨水1日啓蟄17日彼岸の入り
2日18日
3日桃の節句19日
4日春分
20日春分・春分の日
啓蟄5日啓蟄21日
6日22日
7日23日彼岸明け
8日24日
9日25日
10日26日
12日28日
13日29日
14日30日
15日31日
16日 

3月5日は二十四節気の「啓蟄」
「啓」は開くの意、「蟄」は土中で冬ごもりしている虫のこと。春の訪れ感じて、冬ごもりしていた虫が外に這い出てくる頃です。

3月20日には「春分」を迎え、いよいよ春めいてきます。
春分の七十二候の2番目(次候)は「桜始開(さくらはじめてひらく)」。誰もが待ち望む、お花見シーズンの始まりです。

3月の行事①│桃の節句(五節句)

桃の節句といえば、お雛様。
この日にお雛様を飾るようになった起源は、古く、古代の中国にまで遡ります。

当時の中国ではこの日に川で身を清め、不浄を祓った後に宴を催す習慣がありました。つまり上巳の節句は、元来、春を寿ぎ、無病息災を願う厄払いの行事だったのです。これが日本に伝来して神事と結びつき、紙や草でできた人形(ひとがた)で自分の身体をなで、厄や病などの穢れを移して川に流す行事へと変化しました。現在でも一部地域に残る「流し雛」の風習はこの名残です。

さらに時代が下って、人形を厄災避けのための「守り雛」として飾る習慣へと変化していきます。現在のように男女一対の内裏雛を飾るようになったのは、江戸時代ごろからと言われています。

ちなみにお雛様は、二十四節気の雨水(2020年は2月19日でした)に飾ると良いそうですよ。

3月の行事②│お彼岸(雑節)

春分の前後3日を合わせた7日間が「春彼岸」です。
今年は3月17日に彼岸入りし、23日に彼岸明けします。

春彼岸

仏教では、三途の川を挟んで「彼岸(三途の川のあちら側)」と「此岸(私達の住む側)」に分かれると考えられています。また極楽浄土=彼岸は西の彼方にあるとされることから、太陽が真西に沈む春分(と秋分)は、その夕日が彼岸への道しるべになるとされてきました。お彼岸は、亡き人のいる西の彼方の浄土を思い、供養をする期間なのです(お盆のように、浄土から帰ってくるわけではないですよ)。

お彼岸のお供え物といえば「ぼたもち/おはぎ」。
諸説ありますが、牡丹が咲く時期であることから春のお彼岸にお供えするものは「ぼたもち(牡丹餅)」、同様に、秋は萩の花に見立てて「おはぎ(御萩)」と呼ばれているようです。

3月の味覚│ホテルラウンジでいただく洋風の「お点前」

ホテルのパティシエがつくる3月限定のドルチェは「高瀬茶のゼリー さくら餅添え」。何とも春らしい色合いと風味の取り合わせです。

道明寺粉を使った西日本スタイルのさくら餅は、サーブされたその瞬間から桜葉の甘い香りが漂います。
その甘さを引き立ててくれるのが、香川県の銘茶「高瀬茶」を使ったゼリー。
希少糖を使ってスッキリしたクセのない、仄かな甘みで仕上げたゼリーは、高瀬茶の特徴である「強めの渋み」と「茶特有の甘さ」が存分に引き出されているように思いました。舌先でゼリーを押しつぶすと、茶葉の香りもしっかり立ち上ります。

茶事で一服の煎茶をいただいた後のような、清々しくもゆったりした気分になれるひと皿でした。

撮影協力:リーガホテルゼスト高松 ARGO

香川県高松市の中心市街地に位置し、地元の人にも愛されるシティホテル「リーガホテルゼスト高松」。その1階にあるARGO(アルゴ)は、ゆったり落ち着いたインテリアの中で、豊かな香りが自慢のコーヒーを愉しむ空間です。

次回の「くらしの歳時記」は4月・卯月編。
お楽しみに!

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