梅の花がほころび始めるこの月。
陽の光の明るさや、ほのかに緑を帯びた青い海の色に、春の気配を感じることが増えてきました。
そんな2月の歳時記を紹介します。
目次
2月の和名「如月」の由来
厳しい寒さに耐えるため、更に衣を重ねることから「衣更着(きさらぎ)」
草木の芽が張り出す時期であるから「草木張月(くさきはりづき)」
陽気が更に来る時期であるから「気更来(きさらぎ)」など、由来は諸説あります。
一見バラバラな由来のように思えますが、寒さの中にも春に向けての息吹を感じるような、晩冬から初春に移ろう2月らしい謂われです。
2020年2月の暦と行事
大寒 | 1日 | 立春 | 16日 | ||
2日 | 17日 | ||||
3日 | 節分・冬土用明け | 18日 | |||
立春 | 4日 | 立春 | 雨水 | 19日 | 雨水 |
5日 | 20日 | ||||
6日 | 21日 | ||||
7日 | 22日 | ||||
8日 | 23日 | ||||
9日 | 初午 | 24日 | |||
10日 | 25日 | ||||
11日 | 建国記念日 | 26日 | |||
12日 | 27日 | ||||
13日 | 28日 | ||||
14日 | バレンタインデー | 29日 | |||
15日 |
暦の上で春を迎える今月。後半には「空から降るものが雪から雨に変わり、氷が溶けて水になる」雨水となり、春一番が吹くなどして、徐々に春めいた雰囲気が高まります。とはいえ寒さはまだまだ厳しく、急に大雪が降ったりすることもあります。
「土用」は雑節のひとつ。土公神(どくじん)という土を司る神様が支配する期間とされ、土を動かす作業(土いじり、地鎮祭、井戸掘りなど)を忌む習慣です。とはいえ、18日もの間それが続くのは、さすがに実生活に影響が出ますよね。そこで土公神が地上を離れる日=「間日」を設け、その日は作業をOKとしました。
ちなみに土用は年4回あり、立春・立夏・立秋・立冬の直前の約18日間がその期間です。
今月のイベント①│\2020年の恵方は西南西/節分
節分は、元々は各季節の始まりの日の前日のことでした。今のように立春(旧暦で1年の始まり)の前日のことを指すようになったのは、江戸時代のことです。
節分といえば豆まき。これは、季節の変わり目には鬼(=「邪気」の象徴)が出やすいと考えられていたことに由来します。鬼に豆をぶつけて鬼を追い払い、かわりに福を呼び込もうというわけですね。追い払うのに豆を用いるのは、穀霊(穀物の精霊のこと)が宿るとされ、魔除けの呪力が備わっていると信じられてきたからです。
近年では、住宅事情から豆まきはやらない…というお家も多いかもしれませんね。
でも、今年は後片付けが簡単な方法で、豆まきをやってみませんか。親子で楽しめる恵方巻きと豆まきアイデアを集めました。
今月のイベント②│バレンタインデー
聖ウァレンティヌスに由来すると言われるバレンタインデー。
その歴史はローマ帝国時代にまで遡ります。
時の皇帝クラウディウス2世は、兵士の結婚を禁じていました。家族を持って守るものができてしまうと、士気が下がる!と考えたのです。
その禁令に背いて恋人たちの結婚式を執り行ったのが、キリスト教の司祭だったウァレンティヌス。しかしそれは皇帝の知るところとなり、捕らえられ、殉教者となってしまいます。
かくしてウァレンティヌス司祭は聖人となり、「聖ウァレンティヌス(英語読みでヴァレンタイン)」と呼ばれる愛の守護神としてまつられるようになったのです。同時に殉教した2月14日は祭日となりました。
現代のバレンタインデーは、恋人同士だけでなく、家族や親しい人たちの間でもプレゼントを贈り合う日として親しまれていますね。アルファジャーナルからは、ホテルシェフ直伝の本格ディナーレシピをプレゼントいたします。
バレンタインディナーにふさわしい、チョコレートをつかった2品。
特にオススメは「鶏モモ肉のロースト オレンジ風味のチョコレートソース」です。鶏肉や鴨肉には定番のオレンジソースに、チョコレートを加えたソースは、爽やかでありながらもカカオの風味を感じられる本格派。
さらにソムリエには、食事とデザートに合うワイン、チョコレートに合うワインの選び方を聞いてきました!
2月の味覚│バレンタインシーズンにぴったり。チョコレートのお菓子
ホテルのパティシエがつくる2月限定のドルチェは「自家製クラシック・ショコラにバニラアイスを添えて」。バレンタインシーズンと言えばチョコレート!な気持ちを満足させるひと皿です。
メインはクラシック・ショコラ。一般に「ガトーショコラ」という名前で呼ばれることが多いですが、本来、ガトーショコラ(gâteau au chocolat)はチョコレートのお菓子の総称のこと。メレンゲとチョコレート生地を混ぜ合わせて焼き上げた、このケーキの正式名称は「クラシック・ショコラ」といいます。
基本に忠実に、丁寧に作ったクラシック・ショコラは、しっとり優しい口あたりとは裏腹に、チョコレートのカカオ風味がガツンとくる本格派。添えられた香川県産いちごの酸味や香りとのバランスも良く、王道ド真ん中の美味しさが楽しめます。
生チョコレートにはクリームがたっぷり。生クリームのなめらかな口どけと、ミルクの風味、そしてカカオの仄かな苦みがいっぺんに口内で広がる、これも王道の味。
ひとつのお皿に2種類のガトーショコラ(gâteau au chocolat)。食感と風味の違いを楽しみながら食べましょう♡
撮影協力:リーガホテルゼスト高松 ARGO
香川県高松市の中心市街地に位置し、地元の人にも愛されるシティホテル「リーガホテルゼスト高松」。その1階にあるARGO(アルゴ)は、ゆったり落ち着いたインテリアの中で、豊かな香りが自慢のコーヒーを愉しむ空間です。
次回の「くらしの歳時記」は3月・弥生編。
お楽しみに!