くらしの歳時記【2020年8月・葉月】

8月の和名は「葉月」。
紅葉・落葉する「葉落ち月」から転じて「葉月」と呼ばれるようになったと言われます。夏の盛りに紅葉?と不思議に思ってしまいますが、旧暦8月は秋なのです。

とはいえ、まだまだ続く炎暑の毎日。私たち人間は暑さにぐったりしてしまうというのに、草花はいよいよ色濃く、勢いを増します。
午後の気だるい風に揺れる、鮮やかな桃色の百日紅。水辺で涼しげに咲く蓮。朝露に濡れる夏空色の露草。
そんな色彩鮮やかな8月の、暮らしの歳時記を紹介します。

大暑1日立秋 




17日
2日18日
3日19日
4日夏土用の間日20日
5日夏土用の間日21日
6日夏土用明け22日
立秋7日立秋処暑








23日処暑地蔵盆
8日24日地蔵盆
9日25日伝統的七夕
10日山の日26日
11日27日
12日ペルセウス座流星群が極大28日
13日29日
14日30日
15日お盆31日二百十日
16日

二十四節気と雑節

8月7日「立秋」(二十四節気)

暦の上では秋になりました。
今日からは「暑中見舞い」ではなく「残暑見舞い」になるので、ご注意を。立秋は「朝夕が涼しくなり、秋の気配のたつころ」とされますが、これからまだまだ暑い日が続きます。

8月23日「処暑」(二十四節気)

「暑さがやむころ」という意味です。
暑さが峠を超え、朝夕の風に秋の気配を感じるようになってきたでしょうか。近畿地方を中心とした一部地域では地蔵盆の時期なので、これが終わると「夏が終わった」と感じる人も多いようです。
処暑は夏のしつらえを片付け、秋に向けて準備を始める目安の時期なのです。

8月31日「二百十日」(雑節)

立春から数えて210日目。
二百二十日(2020年は9月10日)・八朔(2020年は9月17日)とともに、荒天になりやすい日として「農家の三大厄日」と呼ばれます。強風や大雨などで収穫前の稲が倒れると減収につながるため、注意喚起をしていたというわけです。現代のように詳細な気象予測ができなかった時代の知恵ですね。

土用(雑節)

雑節のひとつ「土用」は、土公神(どくじん)という土を司る神様が支配する期間のこと。立春・立夏・立秋・立冬の前の約18日間を指し、期間中は土を動かす作業(土いじり、地鎮祭、井戸掘りなど)を忌むことになっています。

とはいえ、18日もの間ずっと作業ができないのでは、さすがに実生活に影響が出ますよね。そこで土公神が地上を離れる日を設け、その日に限っては作業をしてもOKとしました。それが「間日」です。


年中行事と8月のイベント

8月13日〜15日「お盆」

正式には「盂蘭盆会」といって、先祖の霊を迎えて供養する行事です。
「釈迦の弟子の目連が、餓鬼道に落ちた母親を救うため7月15日に霊を供養した」ことに由来して、かつては7月15日を中心に行事が行われてきましたが、現在では一部地域を除いて月遅れの8月に行うことが一般的になっています。

13日の夕方に迎え火を焚いて祖先の霊を迎え、16日(一部地域では15日)に送り火で送り出します。有名なものは五山の送り火(京都)ですね。灯籠流しで川へ送る地域もあります。

8月23日・24日「地蔵盆」

地蔵盆は地蔵菩薩の縁日(24日)を中心に行われる、子供が主役の行事。子供が主役なのは、地蔵菩薩が子供の守り仏であることに由来します。8月下旬の(例年なら)夏休みの終盤にある行事なので、「夏の締めくくり」といった風情も漂います。

地蔵盆ではまず、大人たちが祠からお地蔵様を出し、きれいに彩色し直したり前掛けを新しいものに取り替えたりすることから始まります。祭壇を組んで花や供物を飾ったら、その前で玉が大きく長い(数メートルほど)数珠を子供たちが車座になって回す「数珠回し」の儀式が始まります。
でも儀式らしい儀式はこれくらい。このあとはお菓子が配られたりゲームや福引きなどの遊びが行われたり、地域によって多少の違いがありますが、子供たちが楽しむためのイベントがメインになります。


夏休みは夜空を見上げたい

伝統的七夕(旧暦の7月7日/今年は8月25日)を迎える今月は、流れ星に惑星にと、にぎやかな星模様です。さらに新暦の七夕よりも早い時間帯に空高くのぼる織女星と牽牛星も加わって、夏休みには少し夜更かしをしてでも夜空を見上げたくなります。
(参考)Twitterで話題の天文イベントを見逃すな!自宅で手軽に夜空を見上げるコツを紹介するよ

8月12日深夜から13日夜明けにかけてペルセウス座流星群が活動ピーク

三大流星群のひとつ「ペルセウス座流星群」が12日22時ごろに極大(流星群の活動が活発になること)を迎えます。見ごろは12日の深夜から13日の未明にかけて。

出典:国立天文台

今年は下弦の月が明るく、観察に最適とは言いがたいコンディションですが、ペルセウス座流星群は明るい流れ星が多いことで知られるので、条件が整えばそれなりに見つけられるかもしれません。
コツはなるべく遅い時間帯に見ること。深夜になるほど放射点が空高くのぼるので、たくさんの流れ星を見つけやすくなります。
流れ星は放射点を中心に四方八方に飛びだしていく(ように見える)ので、空全体を広く見渡せる場所で見るのがおすすめです。

明けの明星(金星)がひときわ輝く

明け方の東の空に金星が明るく輝いています。
特に13日には太陽から最も遠く離れる「西方最大離角」になるので、日の出前の3時間前には地平線上に顔を出し、1時間前には高度30度の空高くにのぼります。マイナス4.3等星とかなり明るいので、ペルセウス座流星群の観察をしている時に見つけられるかもしれませんね。

出典:国立天文台

さらに金星は、15日・16日には細い月に接近。
この頃の明け方の空には、冬の星座が見えるようになっています。冬の星座といえば、オリオン座のベテルギウスやふたご座のポルックスなど、明るい星が多いことでも知られます。賑やかな明け方の空は、見応えがありそうです。

秋にかけて火星が大接近中!

地球と同じく太陽の周りを回る火星は、約2年2ヶ月ごとに地球に近づきます。
地球の公転軌道は円に近く、火星のそれは楕円を描いているため、同じ「接近」でも距離がかなり異なります。どれくらい違うかというと、最も遠いときと近いときとでは約2倍もの開きがあるほど。

今回の最接近は2020年10月6日。大接近と言われた2018年と約500万kmほどしか距離が変わらないので、今回の接近も「大接近」と言えるでしょう。

出典:国立天文台

8月の今、既に火星はかなり明るく見えるようになっています。下旬ごろにはマイナス2等星を超えてくるので、肉眼でも赤く輝いているのが分かるでしょう。
今月の上旬なら日付が変わった深夜遅く、下旬なら夜半ごろに東の空を見上げてみてください。中旬ごろまでは月の近くに出ているので、探しやすいと思いますよ。

次回の「くらしの歳時記」は9月・長月編。
お楽しみに!

アルファジャーナルの「今読みたい記事」がメールで届く!

アルファジャーナルの今読みたい記事がメールで届く

アルファジャーナルのメルマガが届く「アルファあなぶきStyle会員light」に登録すると、数ある記事の中から今読みたい厳選記事や、最新情報のメールが届きます。

今すぐ登録して、アルファジャーナルをもっと楽しもう!

     
アルファジャーナルの
厳選記事がメールで届く