くらしの歳時記【2020年4月・卯月】

今年もまた春がめぐってきました。長く厳しい冬を越え、生命の萌え出づる4月は、進学や引っ越し、異動などで、人間もまた新たなスタートを切る季節です。
そんな4月の和名「卯月」は、卯の花が咲く月「卯の花月(うのはなづき)」を略したもの。卯の花とは空木(うつぎ)の別名。白く可憐な花の名前です(※冒頭の画像)。

春分1日清明
16日春土用入り
2日17日
3日18日
清明
4日清明穀雨
19日穀雨
5日20日春土用の間日
6日21日春土用の間日
7日スーパームーン22日
8日花祭り23日
9日24日春土用の間日
10日25日
11日26日
12日イースター27日
13日十三参り28日
14日29日昭和の日(祝日)
15日30日

二十四節気と雑節

4月4日「清明」(二十四節気)

春分から数えて15日目ごろ。および穀雨(4月19日)までの間のこと。
江戸時代の書物「暦便覧」に

万物発して清浄明潔なれば、此芽は何の草としれる也
( 全ての草木が芽吹き、陽光が明るく清々しくなると、この芽は一体何の草木のものか明らかになる )

という記述がありますが、この中の「清浄明潔」を略した言葉です。 春先の清らかで生き生きとした様子を端的に表現した、美しい表現ですね。
桜をはじめとする様々な花が咲き揃う時期でもあり、春の盛りといった風情になってきます。

沖縄で清明祭が行われるのもこのころ。清明の節の期間に親戚が集まってお墓参りをし、そのお墓の前でお供え物をいただく(食事をする)行事です。

4月19日「穀雨」(二十四節気)

春季の最後の節気です。次の節気は立夏(5月5日)。
穀雨とは「五穀豊穣をもたらす雨」という意味ですが、特にこの時期に雨の日が多くなる、というわけではありません。

清明のころにはまだ降りていた霜が発生しなくなる時期であり、農作業のスタートを迎えるにふさわしい時期であることを指しています。春雨で潤った田畑は、田植えや種まきの好期。日差しも強まり、いよいよ春は終わりを迎えます。

土用(雑節)

雑節のひとつ「土用」は、土公神(どくじん)という土を司る神様が支配する期間のこと。立春・立夏・立秋・立冬の前の約18日間を指し、期間中は土を動かす作業(土いじり、地鎮祭、井戸掘りなど)を忌むことになっています。

とはいえ、18日もの間ずっと作業ができないのでは、さすがに実生活に影響が出ますよね。そこで土公神が地上を離れる日を設け、その日に限っては作業をしてもOKとしました。それが「間日」です。


年中行事と4月のイベント

4月8日「花祭り」

花まつり

仏教の開祖であるお釈迦様の誕生日をお祝いするお祭り。
灌仏会(かんぶつえ)・降誕会(ごうたんえ)などとも呼ばれます。もとはインド古来の行事でしたが、日本でも7世紀はじめ頃、推古天皇の時期には行われていたようです。

お釈迦様が生まれたときに甘露の雨が降った

という故事にちなんで、たくさんの花を飾った花御堂(はなみどう)に安置した誕生仏に甘茶を濯いで礼拝します。

4月12日「イースター」★オススメ★

ゆで卵にデコレーション

近年、徐々に盛り上がりをみせるイースター。
テーマパークなどではイベントが開催されることもあって、日本では楽しいイベント面だけが強調されますが、本来は、十字架にかけられたイエス・キリストが死後3日目に復活したことを祝う、キリスト教最古であり最大の祝日です。

復活の日が日曜日であったことから、「春分の後、最初の満月から数えて最初の日曜日」がイースターと定められています。ちなみに2020年は4月12日で、2021年は4月4日です。毎年日付が変わるので、春が来たらチェックしてみてくださいね。

由来

Easter(英)=イースターの表記は、ゲルマン神話の春の女神「Ēostre(エオストレ)」、あるいはゲルマン人の用いた春の月名「Eostremonat(エオストレモナト)」が由来とされています。これはイエス・キリストの「復活」と、春の「再生」のイメージ(すべての生命が沈黙する「死」の象徴である冬が終わるため)が結びついたためと考えられています。

つまりイースターはイエス・キリストの復活とともに、春の訪れを喜び、その年の豊穣を祝う日でもあるのです。

そんなイースターのシンボルは、カラフルにペイントされた「イースターエッグ」と「イースターバニー」。卵は殻を割って生まれ出る生命力の象徴、ウサギは多産であることから豊穣の象徴です。

春の到来を謳歌し、豊穣を祈るのがイースター。
では、具体的に何をするのでしょうか?

ヨーロッパでは祝日になる国が多く、イエス・キリストの受難日である「グッドフライデー」からイースター当日、さらにその翌日の「イースターマンデー」まで4日間ほど休暇になる国もあるのだとか。そのため、クリスマスのように家族で過ごすことが多いようです。

グッドフライデーには教会でミサが行われますが、この日からイースターまでの間は肉類や乳製品を食べない習慣があることから、イースター当日は「解禁日」として肉や乳製品、卵をふんだんに使ったご馳走を食べて祝います。

自宅で楽しむには?

イースターの要素を生活に取り入れてみましょう。
例えば

  • テーブルのクロスやランチョンマットをパステルイエローやグリーン、花柄に変える
  • 春の花をブーケにして飾る

あたりがチャレンジしやすいのではないでしょうか。
お花は春に咲くものなら何でもOKですが、ヨーロッパではチューリップやスイセン、ネコヤナギが多く使われるので「らしい」ブーケができると思います。

チューリップのテーブルフラワー

また、最近は100均ショップにイースターグッズが並ぶようになりました。そのまま飾っても良さそうな物がたくさんありますが、何個かを組み合わせてオリジナルの飾りを作るのも愛着がわいて楽しいものです。

例えばこれも、100均ショップのアイテムを組み合わせて作ったもの。
工作用のツールも材料も、すべて100均ショップで揃えました。制作時間も10分から30分(リース)程度で、見た目ほど難しくはありません。
オリジナル飾り、オススメです!
\ハッピー・イースター/100均アイテムでつくるイースター飾り3種+α

4月13日「十三参り」

陰暦の3月13日(現在の4月13日)に男女とも数えで13歳で行う、主に関西に伝わる習慣です。数えで13歳というのは、 生まれた年の干支が初めて巡ってくる年。特に女の子は初めての厄年に当たることから、厄落としの意味も兼ねて、子供の多福と開運を願って近くの社寺仏閣にお参りします。

女の子の装いは、本裁ち(大人の寸法)の晴れ着。十三参りを機に、初めて大人の装いをスタートさせます。
13歳という年齢は、男女ともに子供から大人へと成長する節目とされてきました。そのため、大人としての自覚を込めた装いをするようになったと言われています。


4月7日から8日かけては、今年いちばん大きな月「スーパームーン」を見るチャンス!

4月7日の宵から8日にかけては空に注目。
今年いちばん大きな満月が輝いています。

地球の周囲を回る月の軌道は、円形ではなく楕円形。そのため地球との距離は、およそ35万6000キロメートルから40万7000キロメートルの間で変化しています。この最接近と満月が重なった時に、いつもより月が大きく見える現象を、近年では「スーパームーン」と呼ぶことが多くなりました(※定義は諸説あります)。

特に今回の満月は今年いちばん大きく、地球から最も遠い時の満月に比べて約14パーセント大きく、約30パーセント明るく見えるそうです。が、実際はハッキリと分かるほどに大きく見えるわけではありません。「言われてみれば、いつもより明るいかも」程度ですので、あまり過大な期待はしないでくださいね。

出典:国立天文台 天文情報センター

ちなみに「スーパームーン」は天文学の正式な用語ではありません。定義も人によって様々で、ザックリと「とても大きな満月」というような意味で使われる曖昧な言葉です。
今回のように「地球との最接近と満月が重なった時」のことは、天文学では近地点の満月(Perigee full moon)と呼称しています。国立天文台では「地球に最も近い満月」と紹介しています。

次回の「くらしの歳時記」は5月・皐月編。
お楽しみに!

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