くらしの歳時記【2019年12月・師走】

12月。いよいよ2019年さいごの月です。
毎年この時期になると、1年が過ぎることのなんと早いことかと驚嘆せずにはいられません。街ゆく人の足取りも心なしか忙しげに感じられ、いよいよ今年も過ぎ去っていくのかとしみじみします。

景色が枯れ色に変わり、忙しない年の瀬の空気が漂い始めるころ。
そんな12月のくらしの歳時記を紹介します。


12月の和名「師走」の由来

「師が忙しく東西を馳せる」ことから師走、と一般に言われます。「師」とは僧侶のこと。この月は家々で僧を迎えて読経などの仏事を行うので、とても忙しかったのですね。
しかしこれは通俗語源といって、言語学的な根拠のないフォークロア的な俗説なんだそうです。とはいえ、年末の人事往来の慌ただしさと相まって、この月にぴったりの呼び名だと思いませんか。


2019年12月の暦と行事

小雪1日大雪17日
2日18日
3日19日
4日20日
5日11日
6日冬至22日冬至
大雪7日大雪23日
8日24日クリスマス・イブ
9日25日クリスマス
10日26日
11日27日
12日28日
13日正月事始め・煤払い29日
14日ふたご座流星群が見ごろ30日
15日31日大晦日・大祓
16日

7日には山間部だけでなく平野部でも雪が降るころとされる「大雪」を迎え、いよいよ本格的な冬に入ります。
つい先日まで美しく照り映えていた紅葉も落ち尽くして、冬特有の澄んだ紺碧の空に枝だけを伸ばす街路樹。分厚いコートを着込んだ道ゆく人びと。午後の脆い日射し。そういった情景に、晩秋から季節が大きく動いたことを実感させられます。

13日の正月事始めの日を迎えたら、今年もあと少し。
クリスマスのグリーティングカードや年賀状の手配はこの日を目安にに始めると、直前になって慌てなくて良いですよ。
最低限やっておきたいお正月準備のリストを準備しました➡️気持ちよく新年を迎えよう<お正月準備>やることリスト


今月のイベント│冬至とクリスマスの意外な関係

12月25日はクリスマス。言わずと知れたイエス・キリストの降誕を祝う日です。
ところが実は、聖書にはイエスがいつ生まれたかについての記述はありません。にもかかわらず、この日を降誕祭として祝うようになったのは、ヨーロッパの土着信仰として根付いていた冬至の祭りから転じたから、という説があります。

冬至の頃は太陽の南中高度が低くなり、北極圏では日中も太陽が沈んだままの「極夜」が続くことから、太陽の力がもっとも弱まる時期だと考えられてきました。しかし、太陽は冬至を境に再び力を取り戻します。その様子を「太陽がよみがえる日」「太陽の死と復活」として盛大に祝ったのが冬至祭です。

時代は下って4世紀半ば頃。当時まだ新しかったキリスト教を広めるために、冬至を境に太陽がよみがえって新しい年になることを、イエスの降誕によって新しい世界が訪れたとする信仰と重ね合わせたのがクリスマスの始まりだと言われています。
北欧諸国では現在でもクリスマスのことを、かつての冬至祭の名前「ユール(Jul / Yule)」と呼んでいるそう。クリスマスのご馳走として丸太を模したブッシュ・ド・ノエルを食べるのも、ユールで大きな木の幹(ユール・ログ)を燃やして魔除けにしていた名残りなんですよ。

ちなみにクリスマス・イブの「イブ」は「Evening」、夜のこと。
これはキリスト教会の暦において、日が沈んだときから新しい1日が始まることに由来します。つまりクリスマスは「24日の夜から25日の日没まで」のことを指すというわけですね。


今月の味覚│過ぎ去った晩秋を懐かしむ「ミルフィーユ・マロン」

ホテルのパティシエがつくる12月限定のドルチェは「ミルフィーユ・マロン」。乾いた冬の落葉を踏みしめるような小気味よさのあるサクサク食感のパイと、濃厚なマロンのムースとクリームを組み合わせたお菓子です。

一見してモンブランかと思ってしまうこのドルチェですが、「ミルフィーユ」と名前が付いているように主役はパイ
主役というだけあって、バターと小麦の風味がしっかり感じられる、素朴な見た目に反してかなり主張が強めの味。さらに、何層にも折りたたんだ生地を焼いたフサワク(上側)、焼く前に軽くプレスしたザクザク(下側)と食感を変えているのも楽しいポイント。

そんな主役を引き立たせるムースとクリームには季節の栗がたっぷり使われていているから、口に含むだけで鼻腔にナッティな香りが抜けていきます。甘さを抑えて木の実の風味を強く、さらに栗の繊維感を残した濃厚な味は、パイに負けじと主張をする力強さ。
パイとムースの組み合わせというシンプルな構成だからこそ、それぞれの個性の強さとバランスの良さが際立つドルチェでした。

撮影協力:リーガホテルゼスト高松 ARGO

香川県高松市の中心市街地に位置し、地元の人にも愛されるシティホテル「リーガホテルゼスト高松」。その1階にあるARGO(アルゴ)は、ゆったり落ち着いたインテリアの中で、豊かな香りが自慢のコーヒーを愉しむ空間です。


12月14日夜〜15日未明は「ふたご座流星群」が見ごろ

1月のしぶんぎ座流星群、8月のペルセウス座流星群と並んで「三大流星群」と呼ばれる流星群のひとつ。今年は15日の4時ごろに極大(流星群の活動がもっとも活発になること)を迎えます。

出典:国立天文台

今年は12月12日に満月を迎えたあとの明るい月がひと晩中空を照らしているので、観察条件は良くありません。
それでも条件が良ければ、13日と14日の夜に空の暗い場所で流星を見つけられるかもしれません。どうしても見たい!という人は、22時過ぎから明け方まで頑張って見つけてみましょう。
流星は空全体で見られますので、方角は気にしなくても大丈夫。街明かりの影響が少なく視界が開た場所で、肉眼で空全体を広く見渡すのが見つけるコツです。


12月26日の午後は部分日食を見よう(要日食グラス)

1月6日に続いて、今年2度目の部分日食です。同一年内に日本で日食が見られるのは、1992年以来のことなんだそうですよ。

今回の日食は午後に起こります。
アルファジャーナル編集部のある香川県高松市では、午後2時20分から欠け始め、午後3時30分に食の最大を迎えます。欠けた太陽だけを観察したい人は、午後3時半ごろに南西の空を眺めてみてくださいね(各地の予報は国立天文台暦計算室で確認できます。

※クリックで拡大
国立天文台

ちなみに食の終わりは午後4時半ごろ。
東日本や北日本では日没時間の方が早いので、太陽が欠けたまま日の入りとなる「日入帯食(にちにゅうたいしょく)」となります。いつもと違う夕日を眺めにお出かけしても楽しそうですね。

📢<観察は安全第一
目を痛める危険があるので、どんなに短時間であっても太陽を肉眼で直接見てはいけません必ず日食グラスなど専用の観察器具を使用してください。たとえ日食グラス越しであっても、望遠鏡や双眼鏡を覗くのも絶対にNGです。

次回の「くらしの歳時記」は1月・睦月編。
いよいよ2020年!新しい年の始まりです。お楽しみに!

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