くらしの歳時記【2019年8月・葉月】

午後の気だるい風に揺れる、鮮やかな桃色の百日紅。
水辺で涼しげに咲く蓮。
朝露に濡れる、夏空色の露草。
炎暑続きのせいで、私たち人間はダレがちになるのに、草花はいよいよ色濃く勢いを増すこの月。そんな8月の暮らしの歳時記を紹介します。


8月の和名「葉月」の由来

紅葉・落葉する「葉落ち月」から転じて「葉月」と呼ばれるようになったと言われます。
夏の盛りに紅葉?と思ってしまいますが、旧暦8月は秋なのです。
「葉月」のほかにも

秋の花である萩が咲くから「萩月(はぎづき)」
雁が飛んでくる時期だから「雁来月(かりきづき)」
春に渡ってきた燕が南方へ帰るから「燕去月(つばめさりづき)」

など、8月の別名は秋らしさを感じるものばかり。現代ではなんだかピンとこないですね。


2019年8月の暦と行事

大暑1日立秋17日
2日18日
3日夏土用の間日19日
4日20日
5日21日
6日22日
7日夏土用明け処暑23日処暑地蔵盆
立秋8日立秋24日
9日25日
10日26日
11日山の日27日
12日28日
13日ペルセウス座流星群が極大29日
14日30日
15日お盆31日
16日

8月は暦の上では初秋。もう秋の入り口です。
たしかに暑い日が続くものの、お盆を過ぎたあたりから、空の色や朝夕の空気に秋の気配を感じることがありますね。

「土用」は雑節のひとつ。土公神(どくじん)という土を司る神様が支配する期間とされ、土を動かす作業(土いじり、地鎮祭、井戸掘りなど)を忌む習慣です。とはいえ、18日もの間それが続くのは、さすがに実生活に影響が出ますよね。そこで土公神が地上を離れる日=「間日」を設け、その日は作業をOKとしました。
ちなみに土用は年4回あり、立春・立夏・立秋・立冬の直前の約18日間がその期間です。


今月の味覚│はじける夏の香気を堪能する

ホテルのパティシエがつくる8月限定のドルチェは「白桃のパンナコッタ ソーダ仕立て」。
香り高くみずみずしい桃は、いまが旬。もっとも美味しい時期の桃に、ソーダ水で夏らしい涼やかさをプラスしたひと品です。

白桃風味のパンナコッタの上に、白桃果実とバニラアイスクリームをON。そこにソーダ水を注ぎます。
するとソーダ水のシュワシュワとした泡が、食感の違う3つの味を上手くまとめ上げて、味に奥行きが生まれました。さらにピーチピンクがかわいい自家製桃ソースを追加すれば、濃厚な甘さも楽しめます。

氷に浮かんだような見た目が夏の暑さを忘れさせてくれる、ミッドサマーのスイーツです。

撮影協力:リーガホテルゼスト高松 ARGO

香川県高松市の中心市街地に位置し、地元の人にも愛されるシティホテル「リーガホテルゼスト高松」。その1階にあるARGO(アルゴ)は、ゆったり落ち着いたインテリアの中で、豊かな香りが自慢のコーヒーを愉しむ空間です。


今月の星空│ペルセウス座流星群が見ごろ(8月13日未明)

三大流星群のひとつ、ペルセウス座流星群が8月13日に極大を迎えます。
極大とは流星群自体の活動が活発になる時期のこと。今回は夕方の4時ごろですので、実際の見ごろは12日の夜半から13日の明け方にかけてでしょう。

提供:国立天文台

ペルセウス座流星群の流れ星は明るいものが多いのですが、今年は15日に満月を迎える月がひと晩中明るく輝くので観察は難しそう。たくさん見るチャンスがあるとすれば、月が沈んだ後から薄明(日の出前に空が明るくなること)が始まる前の時間帯です。
アルファジャーナル編集部のある香川県高松市の場合、8月13日は月の入りが午前2時56分、天文薄明が始まるのが午前3時50分なので、そのあいだの1時間程度が観察チャンス。

各地の月の入り・日の出時間は、国立天文台暦計算室の「こよみの計算」ページで調べることができます

ちょうどお盆休みの期間中なので、頑張って夜更かし(もしくは早起き?)してみましょう。空の暗いところでは1時間に30〜40個程度の流れ星が見られるようですよ。少々明るくても1時間に10個程度は見られそう。

流星群を観察するコツは、とにかく空全体を広く見渡せることのできる場所から見ること。可能であればレジャーシートを広げて仰向けになっておくと楽です。


今月のイベント│地蔵盆(2019年8月23日・24日)

地蔵盆は地蔵菩薩の縁日(24日)を中心に行われる、子供が主役の行事。子供が主役なのは、地蔵菩薩が子供の守り仏であることに由来します。
8月下旬、夏休みの終盤にある行事なので、これが終わると「夏が終わった」と感じる人も多いでしょう。それもそのはず。地蔵盆が行われるのは二十四節気の「処暑」、暑さがやむ頃という意味の時期で、夏のしつらえを片付けたり秋に向けた準備を始めたりするころなのです。

処暑

地蔵盆ではまず、大人たちが祠からお地蔵様を出し、きれいに彩色し直したり前掛けを新しいものに取り替えたりすることから始まります。祭壇を組んで花や供物を飾り、その前で玉が大きく長い(数メートルほど)数珠を子供たちが車座になって回す「数珠回し」の儀式を行います。でも儀式らしい儀式はこれくらい。このあとはお菓子が配られたり、ゲームや福引きなどの遊びが行われたり(地域によって違いがあるようです)と、子供たちが楽しむためのイベントが次々と催されます。
長い夏休みに少し飽きてきたころ。友達と集まってもらったお菓子を食べ、遊ぶのはとても楽しく、子供時代に地蔵盆を体験した人は、お盆行事というより「夏の終わりの楽しいイベント」として記憶していることが多いようです(かく言う筆者もそのひとり)。

地蔵盆の灯籠

地蔵盆は京都を中心とした近畿地方を主とした行事なので、その存在すら知らなかったという人の方が多いかもしれません。でもアルファジャーナル編集部のある香川県の一部地域でも開かれている(四国新聞のサイトが開きます)ので、「関西地方のように大々的な行事じゃないから知らないだけで、実は近くのお地蔵様でも地蔵盆が開かれていた」なんていうことがあるかもしれませんね。もし24日前後にキレイに飾り付けられたお地蔵様の祠を見かけたら、地蔵盆のことを思い出してみてください。

次回の「くらしの歳時記」は9月長月編。
お楽しみに!

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