くらしの歳時記【2018年9月・長月】

9月の和名は「長月」。
日増しに夜が長くなってくる季節であることから「夜長月(よながづき)」。それが転じて「長月」と呼ばれるようになったそうです。

日中の残暑はまだまだ厳しいものの、朝夕にはひんやりした空気が漂い、虫の声がきこえるようになってきました。あぜ道や土手に彼岸花が咲き、金木犀の芳しい香りがあたりに満ちてきだしたら、いよいよ秋も本番です。

そんな9月のくらしの歳時記を紹介します。

9月1日は「二百十日」(雑節)

立春から数えて210日目。
八朔(2018年は9月10日)・二百二十日(2018年は9月11日)とともに、荒天になりやすい日として「農家の三大厄日」と呼ばれます。強風や大雨などで収穫前の稲が倒れると減収につながるため、注意喚起をしていたというわけです。現代のように詳細な気象予測ができなかった時代の知恵ですね。

またこの日は「防災の日」でもあります。
1960年制定。9月1日の日付は、大正12年の関東大震災の発生日にちなんでいます。二百十日にもあたることから、「災害への備えを怠らないように」との戒めも込められています。

防災・減災のために私たちにできることは、いざというときのための備えをし、定期的に点検すること。そして地域や住まいの防災対策を確認したり見直しておくことです。「日ごろは忙しさに取り紛れて、防災対策は後回しになりがち」という方も多いからこそ、この日を良い契機としてみましょう。

9月8日からは「白露」(二十四節気)

草の葉に露が結ぶことから「白露」。
夜間に大気が冷え込んで、朝露がつくころです。日中はまだまだ暑さが続きますが、日が落ちると肌寒さを感じる日も出てきたのではないでしょうか。

日本の上空に大陸育ちの乾燥した高気圧が張り出してくることから、より空が高く、澄んだ青色に変化するころでもあります。

この時期は夏の名残の雲と、秋の鱗雲や巻雲が同時に空に浮かぶことがあります。暑気と冷気が行き合うことから起こる現象で、行合の空(ゆきあいのそら)といいます。ふたつの季節が同居した、この時期ならではの空模様です。

9月9日は「重陽の節句」(節句)

五節句(江戸時代に定められた式日=祝日)のひとつ。
縁起の良い奇数(陽数)の極(一番大きな数)である9が重なることから「重陽」です。菊を用いて不老長寿を願うことから「菊の節句」とも呼ばれます。

寒さや霜に強い菊は、「不老草」として延寿の効果があると考えられていました。また古来より薬草として用いられてきたこともあり、この日には菊花酒を飲む風習があります。この菊花酒、本来は花を漬け込んで作るようですが、お家で真似をするなら花びらを浮かべるだけで十分です(※エディブル・フラワー(食用の花)を使いましょう)。秋らしい酒器と合わせれば目でも楽しめますよ。

ところで菊といえば、晩秋に咲くイメージがありますね。9月の初旬では、まだ菊花が咲くことにピンとこないのではないでしょうか。
それもそのはず。旧暦の9月9日は、新暦でいえば10月中旬ごろにあたるのです。ですから、この時期に菊の花を用意するのは難しいこともあるかもしれません。

そんなときは生花の代わりに、菊花をモチーフにした器を使ってテーブルコーディネートするなど、どこかに要素を取り入れるのも手です。また、スプレーマムやピンポンマムなどの西洋菊を使うという方法もあります。

マム(西洋菊)なら花店で通年で入手しやすく、他の花と組み合わせたアレンジも簡単です。和菊が入手できないときや、インテリアやテーブルコーディネートとの組み合わせに迷ったときは、マムを取り入れてみてはいかがでしょうか。

9月17日は「敬老の日」(国民の祝日)

「多年にわたり社会につくしてきた老人を敬愛し、長寿を祝う」ことを主旨とした祝日です。たくさんの「おめでとう」と「ありがとう」を伝えましょう♡

もし、敬老の日のプレゼントに迷っているなら、今年は「日ごろ手が回らない場所の掃除を、代わってあげる」というプレゼントはいかがでしょうか。

年齢を重ねると、日常生活動作に負担を感じることがあります。
毎日の掃除もそのひとつ。高いところの掃除や荷物の整理は足元が不安定で危ない、床の拭き掃除を重労働に感じるなど、思うように掃除ができずに歯がゆく思っている方は少なくはありません。

アルファジャーナルでは、窓やエアコンなど場所別のお掃除テクニック、効率よく大掃除を終わらせるコツなどを紹介しています。参考にしてみてくださいね。

9月20日から「彼岸の入り」(雑節)

秋分の前後3日を合わせた7日間が「秋彼岸」です。
今年は9月20日に彼岸入りし、26日に彼岸明けします。

仏教では、三途の川を挟んで「彼岸(三途の川のあちら側)」と「此岸(私達の住む側)」に分かれると考えられています。また極楽浄土=彼岸は西の彼方にあるとされることから、太陽が真西に沈む秋分(と春分)は、その夕日が彼岸への道しるべになるとされてきました。
お彼岸は、亡き人のいる西の彼方の浄土を思い、供養をする期間なのです(お盆のように、浄土から帰ってくるわけではないですよ)。

中日(ちゅうにち)である秋分の日には、夕日を拝むと功徳があると言われています。
お住まいのエリアの日の入り時刻は、国立天文台の暦計算室のサイトで確認できます。夕日ハンティングを兼ねた秋の日のお出かけにいかがでしょう。

9月23日からは「秋分」(二十四節気)

天文学上「昼と夜の長さがほぼ等しくなる」日(秋分日)。
この日を境に昼が短く、夜が長くなっていき、いわゆる「秋の夜長」のシーズンに入ります。日が落ちると空気がひんやりとし、金木犀の香りがどこからともなく漂ってくるころでしょうか(今年は猛暑の影響で、開花が遅れるエリアが多いかもしれません)。

国民の祝日である秋分の日でもあります。「祖先をうやまい、なくなった人々をしのぶ」ことを主旨として1948年に制定されました。

9月24日は「十五夜」(年中行事)

今夜は十五夜。中秋の名月です。
「中秋」とは秋の真ん中のこと。昔は7月~9月が秋でしたが、その真ん中である8月15日(旧暦)に月見をする風習です。

お月見の風習は、平安時代に唐から伝わったと言われます。最初は貴族の間に、次第に庶民へと広がりました。そんな昔から月を愛でる風習があるのですね。秋は空気が澄んで晴れた夜が多く、また程よい高さに月があることから、月見には最適な季節。古の人びとが眺めたのと同じ月を、私たちも見上げてみませんか。

中秋の名月は「満月」とは限らない
ところで「十五夜・中秋の名月といえば満月」というイメージはありませんか?実は、必ずしも満月というわけではなないのです。現に今年も満月ではありません(翌日の25日が満月です)。
その理由はこうです。
旧暦の毎月1日は、朔といって新月=月齢0に当たる日。一方で、新月から満月までの経過日数は13.9日~15.6日と大きく開きがあります。そのため、15日に必ず満月になるわけではない、というわけです。

お月見といえば、ススキと月見だんご。
これは月の満ち欠けで農作業のタイミングを図っていた時代に、収穫を祝って月にお供え物をしたことに由来します。米を粉にしてお団子をつくり、稲穂に見立ててススキを飾りました。

そもそも月に何かをお供えするのは、月が信仰の対象であったためと言われます。
たとえば「月待ち」。特定の月齢(十三夜・十五夜・十七夜・二十三夜・二十六夜など、地方によって違いあり)の時に、皆で集まって飲食をともにしながら念仏を唱え、月の出を待つ信仰行事で、江戸時代には全国で盛んに行われていたそう。

風雅の対象であり、信仰の対象でもあった十五夜の月。
雲に隠れてしまえば「無月(むげつ)」雨が降ると「雨月(うげつ)」と呼んで、たとえ月が見えなくても風情あるものとして、ありのままに受け入れられてきたようです。

ひと月後の旧暦9月13日(今年は10月21日)は十三夜。十五夜についで美しい月とされていて、十五夜と十三夜の両方を観月するのが良しとされているんですよ。忘れずに見上げたいですね。詳しくは、次回のくらしの歳時記【10月・神無月】編で解説します。
お楽しみに!

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