くらしの歳時記【2018年12月・師走】

12月の和名は「師走」。
「師が忙しく東西を馳せる」ことから師走、と一般に言われます。「師」とは僧侶のこと。この月は家々で僧を迎えて読経などの仏事を行うので、とても忙しかったのですね。

ただしこれは通俗語源といって、言語学的な根拠のないフォークロア的な俗説なんだそうです。とはいえ、年末の人事往来の慌ただしさと相まって、この月にぴったりの呼び名だと思いませんか。

景色が枯れ色に変わり、忙しない年の瀬の空気が漂い始めるころ。
そんな12月のくらしの歳時記を紹介します。

12月7日からは「大雪」(二十四節気)

山間部だけでなく平野でも雪が降るころ。
冬の魚の代表・鰤の漁が盛んになったり、お正月飾りに使う南天の実が赤く色付くころでもあります。

大雪の七十二候は、閉塞成冬(そらさむくふゆとなる)・熊蟄穴(くまあなにこもる)・鱖魚群(さけのうおむらがる)。
それぞれ、空が厚い雲に覆われ冬の気配が強まる様子、熊が冬ごもりの時期に入って穴にこもる様子、鮭が川を遡上する様子(北国の冬を代表する風景なのだそう)を表しています。本格的な冬の到来を感じさせますね。

七十二候とは
季節を表す方式のひとつ。二十四節気(一年を二十四に等分したもの)をさらに約5日ずつの3つに分けた期間のこと。気象の動きや動植物の変化を表す短文になっています。

12月13日は「正月事始め」(年中行事)

この日は鬼宿日といって、婚礼以外は万事吉とされる日。
そんな今日は煤払いや餅つきなど、本格的にお正月準備を始める日でもあります。

正月事始め

煤払いは単なる大掃除ではなく、歳神様を迎えるための大事な行事。ご自宅では仏壇や神棚の掃除をすると良いでしょう。
クリスマスを前にお正月準備を始めるにはまだ早すぎる気がしますが、「備えあれば憂いなし」といいます。今の時期から予定を立てておくだけでも、年末になってバタバタと慌てることなく余裕を持って過ごせますよ。

気持ちよく新年を迎えよう<お正月準備>やることリスト

お正月には、ちょっと良いお香を用意しよう
お仏壇の香炉灰のお手入れをしたら、お正月用にいつもより少し良いお香を用意してみましょう。使い慣れたお線香もよいですが、せっかくですから練香にチャレンジしてみてはいかがでしょうか。難しそうに思えますが、必要なアイテムはネットショッピングでも揃えることができるなど、意外と手軽に挑戦できます
オススメの香りは、練香のスタンダードとでも言うべき「六種の薫物」のひとつ、黒方(くろぼう)。これを薫くのは冬、またはお祝い事のときとされているので、まさにお正月向きです。また甘く華やかな香りは新年にふさわしく、初めて練香を薫く方にとっても馴染みやすいでしょう。

12月13日夜〜15日未明 ふたご座流星群が極大

1月のしぶんぎ座流星群、8月のペルセウス座流星群と並んで「三大流星群」と呼ばれる流星群のひとつ。今年は14日の21時ごろに極大(流星群の活動がもっとも活発になること)を迎えます。

今年は12月15日に上弦を迎える月が夜半ごろに沈むので、その後は晴れてさえいれば良い条件で観察できます。
比較的明るい流星が多いと言われる「ふたご座流星群」。月が西の空に傾き、放射点である ふたご座 が空高くのぼる22時以降が観察にオススメの時間帯です。流星は空全体で見られますので、方角は気にしなくても大丈夫。街明かりの影響が少なく視界が開た場所で、肉眼で空全体を広く見渡すのが見つけるコツです。

自宅からどう見ればいい?➡ https://journal.anabuki-style.com/stargaze-at-home

12月22日は「冬至」

太陽が軌道上の最も南に来るときで、北半球では夜が最も長く、昼が最も短くなる日です。
南中高度も低くなるため、この日は太陽の力がいちばん弱まると考えられてきました。しかし冬至を境に再び力を取り戻すことから「太陽がよみがえる日」「太陽の死と復活」として、北欧では「ユール(Jul / Yule)」と呼ばれる冬至祭が行われます。

易の考え方でも、この日は陰が極まる日であり、また翌日から再び陽に転じる(これを一陽来復といいます)ことから、上昇気運に転じる日とされています。寒くなってきて気分が沈みがちなこの時期、「明日からは良いことがやってくる」と気分を切り替えるキッカケの日にしても良いですね。

このように洋の東西を問わず、冬至は生命の終わりと復活の時期だと考えられてきました。それを乗り越えるために、無病息災の祈願を行うことも共通です。
冬至と聞けば真っ先に思い出される柚子湯や、カボチャを食べる習慣がそれです。
柚子湯は、その良い香りで邪気を払うとされます。またカボチャは栄養豊富で長期保存がきくことから、寒さを乗り切るために食べられるようになりました。ちなみに冬至のカボチャのイメージで間違いがちですが、本来カボチャは夏の野菜。昔は夏に収穫し、保存しておいたカボチャをこの日に食べたのです。

12月24日 クリスマス・イブ/25日 クリスマス

12月25日はクリスマス。
言わずと知れたイエス・キリストの降誕を祝う日です。ところが、実は聖書にはイエスがいつ生まれたかについての記述はありません。

にもかかわらず、この日を降誕祭として祝うようになったのは、ヨーロッパの土着信仰として根付いていた冬至の祭りから転じたから、という説があります。つまり、冬至を境に太陽がよみがえり新しい年になることを、イエスの降誕によって新しい世界が訪れたとする信仰と重ね合わせたのがクリスマスだというわけです。

ちなみにクリスマス・イブの「イブ」は「Evening」、夜のことです。
これはキリスト教会の暦において、日が沈んだときから新しい1日が始まるから。つまりクリスマスは「24日の夜から25日の日没まで」のことを指すのです。

日本においては、家族や親しい仲間と過ごすイベントの日として定着していますね。
街が美しくライトアップされるこの日、お出かけするのも良いですが、思い切りロマンティックな演出のホームパーティーを開いてみるのも楽しそうです。

12月31日 大晦日

旧暦では毎月の最終日を晦日(みそか)と呼びました。1年の最後の晦日だから「大晦日」です。かつては各家々にやってくる年神様をお迎えするために、寝ないで待つ習わしがありました。ウッカリ眠ってしまうと白髪やシワが増える(!)という恐ろしい俗信などもあったようです。

大晦日の歴史は古く、平安時代ごろから各行事が行われてきたようです。もともとは6月の夏越しの祓のように、1年の間に受けた罪や汚れを祓うための大祓の儀式を行ったり、年神様をお迎えし食事をともにするために「年籠り」をして家で過ごしたりなど、神様をお祀りするものでしたが、仏教の浸透とともに寺院で除夜の鐘をつくなどの風習も生まれました。年越しそばを食べる風習はさらに新しく、江戸時代ごろにできたものなんだそうですよ。

次回のくらしの歳時記は【1月・睦月】編。
いよいよ新しい年が始まります。お楽しみに!

アルファジャーナルの
「今読みたい」厳選記事がメールで届く!

アルファジャーナルの記事をもっと読みたいという方のために、「アルファあなぶきStyle会員メルマガ」では

  • 季節ごとの暮らしの楽しみ方
  • 今実践したい住まいのお手入れ法
  • 模様替えの参考になるインテリア情報
  • 今住宅購入を検討するなら、知っておきたいお得な情報

など、暮らしと住まいのご検討に役立つ記事を、毎月選りすぐってお届けしています。

「アルファあなぶきStyle」に会員登録すると、メルマガの他にもこんな特典が!

  • 素敵なインテリアグッズが当たるプレゼントに応募できる
  • マンション購入資金として使えるポイントが貯まる
  • お住まいの地域に合わせた新築分譲マンション情報がメルマガで届く

年会費・登録料はかかりません。この機会に「アルファあなぶきStyle」にぜひご登録ください。