マンションの間取りの「S」ってなに?どう使う?

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間取り図を見ていると出てくる謎の略語。皆さんは何のことか分かりますか?
特によく見かけるのが「S」という略語ではないでしょうか。2LDK+Sや4LDK+Sなどという表記、見覚えがありますよね。
「居室の数には含まれないこの謎の部屋、いったい何なの?」と、間取り選びの際に疑問に思った方が多いであろうこのスペース、実は暮らしの幅を広げてくれる素敵なスペースなんですよ。

「S」とはサービスルームのこと

「S」という表記についてひとことで説明するなら、建築基準法における「居室」の基準を満たしていない部屋のことです。
同法では部屋を「居室」と定義するために採光や換気の状態について一定の基準を定めていますが、この基準に満たない部屋は「納戸」のような扱いとなり、間取り図上で「S」=サービスルームと表記されるのです。

お部屋に窓があっても「S(サービスルーム)」になっていることがありますが、これは窓の外側が廊下や共用階段に面していたり、あるいは隣接する建物の陰になっていたりなどで、充分な採光が得られない窓とみなされているため。マンション内の同じ間取りでも、上層階で「4LDK」のお部屋が下層階で「3LDK+S」になっているのをご覧になったことがあるかと思いますが、それはこのような理由によるものです。

部屋の前に階段があるので「サービスルーム」になっています。

また間取り図によっては「N(納戸)」「DEN(書斎)」と表記されることもありますが、基本的には同じものです。
部屋を「居室」と定義するのに面積は関係ないので、たとえば他の居室と変わらない広さであれば「S」と表記したり、書斎としての使い方を提案するために「DEN」と表記したりすることがあるのです。
逆に「N」と表記されている場合は、2〜3畳程度で窓のない、本来の意味での納戸として作られたものが多い傾向にあります。

サービスルームのメリットとデメリット

メリット

メリットは何といっても価格面でしょう。
同じ間取りでも居室がひとつ減ると見なされるので、その分価格が安くなることが多いです(もちろん例外もあります)。

サービスルームは法律上「居室」とできないだけで、納戸として用途が固定されているわけではなく、ほかのお部屋と同じように使うことが可能ですので、考えようによってはお買い得かもしれません。

デメリット

やはり、採光や通風が「居室」のお部屋と比べて充分ではない点でしょう。
また「居室」ではないために、マルチメディアコンセント(インターネットやテレビ、電話を利用するためのコンセント)が設置されていないことがあります。家電製品を使用するための配線用差込接続器(コンセント)についても、設置されていないか、設置されていても少ない数しか設けられていないことも考えられます。

エアコンを設置する前提になっていない造り(専用のコンセントがなかったり壁にスリーブ(穴)が設置されていないなど)になっていることもありますので、その場合は真夏や真冬をサービスルームで過ごすのは厳しそうです。
ただし窓のあるサービスルームなら、ウィンドエアコンを設置するなどの対策を取ることが可能です。

サービスルームはこう使う。アイディア4選

さて、前項まで読んだ皆さんは「サービスルームって、結局のところメリットよりデメリットの方が多そう……」と思われているかもしれません。
もちろん、明るい日差しや爽やかな風がふんだんに入る、開放的なお部屋を求めている方にとってはデメリットの方を大きく感じるかもしれません。でも、だからといってサービスルームのある間取りを選択肢から外すのはもったいないですよ。
普通の居室ではできないサービスルームならではの活用方法があるんです。

アイディア1:収納スペース

収納ルーム

まずは王道の収納スペースとしての活用。
窓のないサービスルームなら日光の影響を受けないので、日焼けの心配なものの収納にぴったりです。特に本や衣類など、棚に並べておいたら知らないうちに日焼けしていた、という悲しい経験が一度はあるのではないでしょうか。
それを防ぐことができるのは、窓のないサービスルームならではの利点です。

またスペースの大きさを活かして、様々な物をしまえる収納部屋にすれば、他のお部屋をスッキリと片付けられますね。

アイディア2:書斎

書斎

本を収納するだけではなく、デスクを持ち込んで書斎にしてしまうのもいいですよ。
日光のふんだんに入る広々とした部屋よりも、少し暗くて狭いスペースの方が落ち着いて作業に没頭ができた、という経験がある方もいらっしゃるのではないかと思います。そんな方には特にぴったりの活用方法ですね。

また作業スペースを定めてしまえば集中しやすいだけでなく、作業に必要な物を他の部屋に持ち出すこともなくなるので、リビングや寝室が散らかりにくくなるという効果も期待できます。

アイディア3:シアタールーム

シアタールーム
photo by Geoff Sloan

こちらはサービスルームならではの楽しみ方です。
プロジェクターを使って映像を投影する時も、窓が少なかったり採光が充分でないサービスルームなら、投影のための壁の確保や外の明かりの遮断が容易です。
あるいは窓のないサービスルームなら、多少大きな音を出しても外に音が漏れにくくなる利点もありますね。壁に投影した大きな映像との相乗効果で、迫力あるシアター体験ができそうです。

アイディア4:ホームプラネタリウム

ホームプラネタリウム
photo by anaa yoo

シアタールームと似ていますが、こちらはリラックスのための使い方です。

家庭用の簡易プラネタリウムをはじめ、海やオーロラの映像を映すものなど様々なタイプの投影機が販売されていますが、サービスルームなら設置場所に悩むこともありません。
薄暗さを利用してキャンドルや間接照明だけを灯してリラックス感を出すこともできますし、空気の動きが少ないのでアロマを焚いてからお部屋に香りが拡散するまでの時間も短縮されます。

くらしのプラスワンアイテムとして

いかがでしょうか。
「通風・採光が充分でないお部屋」と聞くと、イメージが良くなく、使い勝手も悪いような気がするものですが、その特性を逆手にとった活用法もあることがお分かりいただけたかと思います。
もちろん、メリットの項で触れたとおり、普通のお部屋として問題なく使うことができますし、またその様に使っている方が多いのですが、あえて「特別な部屋」として活用してみるのも面白いかもしれません。

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