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狭いリビングダイニングを快適な空間にする工夫-ダイニング中心生活のススメ-

家族団らんのくつろぎの場所であるリビングダイニングですが、充分なスペースを取れず、家具のレイアウトにお悩みの方も多いのではないでしょうか?
スペースが限られていると、置きたい家具があっても、家具配置がなかなか難しいですよね。
空間の使い方を少し工夫することで、狭いリビングダイニングでも快適な空間に仕上げることができます。

暮らしやすい空間にするコツは、自分のライフスタイルに合わせた家具配置にすること。例えば、リビングかダイニングかどちらかを削ってしまっても、自分のライフスタイルに合っていれば問題ありません。このような場合、よくリビングが優先されがちですが、本記事では、あえてダイニングを優先する『ダイニング中心生活』をおすすめしています。
リビングダイニングに希望通りの広さがない方も、広さは充分あるという方も、既成概念にとらわれない自分なりの暮らし方の発見にお役立ていただければ幸いです。


部屋を広く見せる基本メソッド4つ

まずは、狭い部屋を広い空間に“見せる”ための基本的なメソッドを確認しておきましょう。

背の高い家具は置かない

狭い部屋はスペースが限られているため、上に物を積み重ねてしまいがちですが、背の高い家具は圧迫感を感じやすいため、基本的には腰の高さまで(約90cmまでが目安)の背の低いタイプの家具で揃えましょう。
どうしても背の高い家具を配置する場合は、入り口から近い位置に背の高いものを、遠い位置に背の低いものを配置しましょう。遠近法により奥行が強調されて、部屋の縦の長さを長く感じることができます。

視線の抜けを作る

「抜け」とは、視線を遮らない箇所を適度に設けること。特に、部屋の入り口から部屋の奥まで縦に一本長く視線が突き抜ける空間を作ると、部屋を広く感じることができます。

また、部屋の一番奥の開口部近くにフォーカルポイントを設けると、そこに焦点が集中し、窓の外に向かってさらに視線が抜けやすくなりますよ。

フォーカルポイントとは?
インテリアにおいて「目を引くポイント」のことを指します。
和室でいうと床の間や、洋室では暖炉やニッチなどが代表的ですが、印象的な絵画を掛けたり、メインツリーとなるようなグリーンを配置したりすることでも簡単にフォーカルポイントを作ることができます。

床面を多く見せる

家具の適度な占有率は床面積の三分の一と言われています。6畳間であれば、家具は2畳分ということになりますね。

また、家具を点在させるのではなく、まとめて配置するとより空いた床面積が多く見えます。
家具自体を選ぶ際も、床面が透けて見えるガラス天板のテーブルにしたり、ソファは床に直に置くタイプのものではなく脚付きでデザインのものにしたりすれば、床を多く見せることができます。

また、ビビッドカラーや大柄のラグやカーペットはおしゃれ感を演出できますが、広さを意識する場合は、あくまでもアクセントとして敷く面積を限定するようにしましょう。

色を工夫する

色によってさまざまな心理効果が生まれることをご存知でしょうか?例えば、暑く感じる部屋を青色のインテリアで涼しく見せるなど、色で感じ方が変わることがありますよね。この色の特性をいかして部屋を広く見せることができます。

高さを出す工夫

黒やこげ茶などの暗い色は、狭く見え、逆に白やベージュなどの明るい色は、広く見える効果を活用します。床・壁・天井の順に明るくなるように建具や壁紙の色を決めていくと、高さが出ます。
天井の壁紙など簡単には変えにくい所は、間接照明などを駆使することで壁や天井に空間の広がりがうまれます。

奥行を出す工夫

色には飛び出して見える進出色と、へこんで見える後退色があります。一般に赤などの暖色系は膨張色、青などの寒色系は後退色と呼ばれています。この特性をいかして、リビングのカーテンには後退色を選びましょう。壁がより遠くに見えて奥行感が増します。


自分のライフスタイルの中心になるものを考える

狭い部屋を広く見せるための基本的なメソッドを確認してきましたが、レイアウトの基本的な考え方としては、ご自身と家族のライフスタイルを今一度振り返ってみることが大事です。

生活に必要なスペースとは?

限られた空間であっても、家族が過ごすリビングダイニングのレイアウトにおいては、家族それぞれが快適に過ごす為に最低限必要なスペースを確保する必要があります。どれくらいのスケール感なのかここで確認しておきましょう。

リビング周り

  • 正面を向いて歩く・・・・・・・・・・・・・・・・・・・60cm
  • 正面を向いて2人がすれ違う・・・・・・・・・・・・・・110~120cm
  • 低い家具の間を通るとき・・・・・・・・・・・・・・・・50cm~
  • ロータイプのソファ(座面25~35cm)とテーブルの間・・・40~50cm
  • ハイタイプのソファ(座面35~42cm)とテーブルの間・・・30~45cm
ダイニング周り

  • 椅子に腰をかけたとき・・・・・・・・・・40~50cm
  • 椅子を引いて腰かけるとき・・・・・・・・70~80cm
  • 座っている人の後ろを通るとき・・・・・・60~90cm

本当に必要な家具だけを置こう

そもそも、リビングにはソファとローテーブルとテレビ台、ダイニングにはダイニングテーブルセット……というように、必ず間取りに合わせた家具を配置しなければならないと考えていませんか?
狭いリビングダイニングの場合、実は、思い切ってどちらかに絞ったレイアウトの方が理想に近づきやすいことがあります。

自分のライフスタイル、生活サイクルを考えて、自分と家族にとって大事な時間とは何かを考えてみましょう。

  • 子供が自由に遊べるスペースを取りたい?
  • 夕食後にゆったりとリビングでテレビを見たい?
  • ダイニングで美味しいディナーを囲みながら、ゆっくり団欒したい?
  • いつでも自然と家族が集まってくるような空間にしたい?

自分のライフスタイルを思い起こしてみると、「テレビは置いているけど実はあまり見ないな。」とか「ダイニングチェアは常時1~2脚しか使っていないかも。」というふうに、使用頻度の低い家具が見えてきます。そういった家具は優先度を下げて、あえて<置かない>という選択をすることも大事です。


ダイニング中心生活のススメ

家族団らんを過ごす場所として「ダイニングが一番多い」と言われています。
今の暮らしを振り返ると、家族がくつろいでいるのは実はリビングよりもダイニングという方は多いと思います。

あえて<置かない>選択をするとき、優先度が下がりがちなダイニング家具ですが、ここでは、家族のコミュニケーションを高める『ダイニング中心生活』をおすすめしたいと思います。自分なりの暮らし方のヒントになれば幸いです。

ダイニングテーブルの多様性

ダイニングのメリットはテーブルの多様性にあります。

一つのテーブルで「食事をする、仕事道具を広げる、テレビを見る、家族でゲームをする、友人を招く……」すべてダイニングでできます。同じスペースを使う機会が増えれば、自然と家族の会話も増えていきます。全員が同じことをすることが大切なのではなく、時間と空間を共有することが何よりも重要なのだと思います。

ダイニングを食事の時間でなくても家族が集まってくるような空間にできれば素敵ですね。

心の安定感につながる

間取りの中で住まいの中心を作ることは重要です。
そして住まいの中心に家族の居場所が確保されていることが家族、特に子どもにとってとても大切なことです。

リビングのソファとは違い、ダイニングは誰がどこに座るか決まっている場合が多いのではないでしょうか?
座席の配置は家族関係の安定にもつながります。常に居場所が決まっていて、いるべきところに人がいることが、自然と家庭内の関係を強め、秩序の確認につながり、また、自分の存在場所を確認することにもなりますから、安心感をもたらすのです。

子どもにとっても、ダイニングが中心の居心地のいい場所であることは、子どもの健全な成長にもつながっていくのではないでしょうか。

また、子どもにとっていい習慣が身につきます。

  • 絵を描いたり、工作をしたり、子どもの遊び場としても使えるダイニングテーブルですが、食事時にはお片付けの習慣が身につきます。
  • 座卓やソファとの比較になりますが、じっと座って食べることが難しい年頃の子どもにとって、高さの合ったダイニングテーブルは座って食事をする習慣がつきます。

まとめ

狭い部屋を広く見せる基本メソッドと、既成概念を払った「ダイニング中心の生活」をご紹介しました。自分なりの暮らし方の参考にしていただければと思います。

 

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